PaintShop Photo Pro X3についても、2007年に発売された「Paint Shop Pro Photo X2」シリーズからパフォーマンスの向上が図られた。1000万画素を超える画像ファイルの展開やソフトの起動を高速化し、多くのツールをマルチコアCPU対応とすることで処理時間を短縮している。
インタフェースは、独自のキャッシュ機能により多数の写真データを拡大/縮小しながら高速にプレビューできる「オーガナイザパレット」を「オーガナイザー」として分離した。これに簡易編集モードの「エクスプレスラボ」と、高機能編集モードの「フルエディター」を加えた3つの作業モードが用意される。これらのモードをボタンで切り替えながら作業する仕組みだ。オーガナイザーはサムネイル表示と、画像が大きく映るプレビュー表示を切り替えられる。
新しい編集機能としては、指定したオブジェクトをゆがませることなく写真の縦横比を変えたり、写真内の障害物を除去した後に除去部分を詰めることで画像をなじませたりできる「スマートカーバー」を搭載した。また、同一の修正内容を複数の写真データに適用できる「マルチフォトエディット」、感度の調整により毛先のような細部も抽出できる「オブジェクト抽出ツール」、人物の肌などのトーンを維持しつつ全体的な彩度を調整する「自然な彩度」といった機能も追加された。
RAWファイルへの対応では、新たに「カメラRAWラボ」を用意。明度や彩度、シャドウ、シャープネス、ホワイトバランス、ノイズ除去といったパラメータを調整して、RAWファイルを現像できる。この際、マルチフォトエディットの自動化機能も適用可能だ。
フォトレタッチ後の保存に関しては、専用メニューの「PaintShop Photo Project Creator」が新設された。ここからフォトブックやフォトムービー、カレンダーなどを作成できるほか、ディスクへのバックアップや、YouTube、Flickrへのアップロードといった作業が行える。
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