液晶一体型PC(AIO)で立体視表示に対応した「AE2420 3D」では、MSIの資料で紹介された「3D Station technology」と立体視技術にNVIDIAではなくAMDを選んだ理由について説明があった。AE2420 3Dの立体視技術は、AMDのRadeonシリーズとiZ3Dの「3D Stereoscopic Driver」によるシャッター式がベースになっている。しかし、立体視対応サングラスはAMDと台湾ベンダーの「CMO」が協同で開発しており、MSIがAMDとiZ3Dの立体視技術とCMOの立体視対応サングラスを同社のAIOに最適化して実装させた。それぞれのベンダーが開発した技術をPCに統合する部分を指して、MSIは「独自の3D Station Technology」と呼んでいる。
すでに、多くの製品に採用されて先行するNVIDIAの3DVisoinでなく、AMDとiZ3Dがベースの立体視技術を採用した理由についてMSIは、「もともと、AIOにはコストパフォーマンスを重視してMobility Radeonシリーズを採用している。加えて、NVIDIAの3DVisionより画質が高く、ドライバのサポートもいい」と述べたのに加えて、「NVIDIAの3DVisonでは、GPUからサングラスまでNVIDIAの製品を使わなければならない。MSIとしては、GPUとサングラスの組み合わせを自由に選びたかったので、その可能性を残しているAMDの技術を採用した」と説明した。
MSIのブースでは研究開発部門で進めているプロジェクトも紹介されている。その中の1つが、ユーザーのアクションで離れたPCを操作するマンマシンインタフェースだ。これは、PCに設置したカメラでユーザーの腕の動きを識別してPCの操作を行うものだ。ユニークなのは、2台のカメラを利用して距離を認識し、特定の距離で行われた腕の動きだけを検知して、ユーザー以外の動きを無視する仕組みを取り入れたところだ。
開発担当者は、「あと3〜4カ月である程度の成果を出して、2010年にはこの技術を導入したノートPC、もしくは、AIOをリリースしたい」と述べている。
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