総合評価コメント

「Latitude D600」は、Pentium M 1.30GHz/1.40GHz/1.60GHzを選択可能なCentrinoテクノロジー採用ノートPCである。高速なCPUに加えて、Mobility RADEON 9000によるハイレベルなグラフィックス性能を有しているのが特長だ。ビジネス用途に使用するノートPCとしては、十分過ぎるくらいのパフォーマンスを有しているといえるだろう。スタンダードパッケージを選択した場合のオンライン購入価格は19万2,000円（2003年4月末時点）。コストパフォーマンスは標準的なレベルだ。とはいえ、多くのスペックを自由にカスタマイズできるので、そういう意味でのコストパフォーマンスはよい。注意すべきは、標準搭載メモリが128Mバイトとなっていること。これだけはカスタマイズ購入時に是非とも拡張しておきたい。→レビュー本文

評価のポイント

マグネシウム合金フレームを使用した筐体は、重そうに見えるが意外と軽い。ただし、2kgを超えているので、なんとかモバイルマシンとして活用できるレベルである。筐体の強度は一般的であり、それほど強いわけではないようだ。デザインは、極めてシンプルに仕上がっている。

Pentium Mを中核としたパフォーマンスは、ビジネス用途には十分過ぎるくらいである。ATIのMobility RADEON 9000を搭載しているだけあって、グラフィックス性能も全く問題なし。初心者から中上級者まで、全員が満足できるだけのパフォーマンスを有しているといえるだろう。

タッチパッドとポインティング・スティックの両方を搭載しているのが特長。自分好みのポインティングデバイスを使って操作が行えるのは、大きな評価ポイントとなる。キーボードのキーピッチ、キーストロークも十分なサイズが確保されており、快適なタイピングを行うことが可能だ。

モデム、無線LAN、赤外線通信に加えて、1000Mbpsの通信速度にも対応したEthernetが標準装備されている。他のインタフェースも比較的多いほうであり、USB 2.0×2、PCカードスロット×1、パラレル、シリアル、Sビデオ出力、外部ディスプレイなどが用意されている。ただし、IEEE1394は装備されていない。光学ドライブは着脱が可能で、FDD、セカンドHDD、セカンドバッテリとの交換が可能。また、ドッキングステーションなどと接続できる拡張コネクタも装備されている。

6セルバッテリ（48W時リチウムイオンバッテリ）が標準付属するほか、4セルバッテリ（32W時リチウムイオンバッテリ）も選択可能。肝心のバッテリ駆動時間であるが、指標となるJEITA測定法のメーカー公表値は掲載されていない。実際に試用してみた感じでは、標準バッテリで4時間前後の連続駆動が行えるようである。

ベンダー製品担当者からの一言

「Latitude D600」は、Centrinoモバイルテクノロジーを標準搭載した法人のお客様向けメインストリーム・ノートブックです。本体には、日本のお客様の声を取り入れて開発・設計したシルバーカラーの新デザインを採用し、液晶裏部分にアルミニウム合金を使うことで薄型・軽量化を図りながら、優れたパフォーマンスと、高い信頼性・安定性・堅牢性を実現しています。（デルコンピュータ　マーケティング本部　ノートブック製品マーケティンググループ　Latitudeブランドマネージャー　井村 英三）

スペック

[相澤裕介, ITmedia]

関連リンク デルコンピュータ ホームページ デルコンピュータ 製品インデックス Latitude D600 製品情報 2スピンドルモバイルノートPC インデックス