> レビュー 2003年6月2日 09:00 PM 更新

速くて安い、キヤノンの実力派普及モデル
キヤノン PIXUS 550i(2/3)


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4モーターシステムで高速印字を実現

 「PIXUS 550i」は、同社のA4ラインアップの中で、ハイエンド機「PIXUS 950i」、フラグシップモデル「PIXUS 850i」に継ぐ、普及モデル。

 デザインも前述の2機種の形を踏襲し、圧迫感のないコンパクト設計だ。給排紙トレイが本体と一体化するように収納され、未使用時も場所を取らないデザインだ。最高解像度は4800×1200dpiと、ハイエンドモデル並みの高解像度。

 4色インク方式で、ブラックにのみ顔料インクを採用している。インクタンクは、各色独立タンク方式。ヘッドは本体側に設置する方式だが、ユニット式になっていてヘッド単体でも交換は可能だ。

 この機種の魅力は、出力スピードの速さ。印字方式には「完全双方向印刷」を採用し、また独自駆動の4モーター方式を採用することで、ハイスピードを実現している。

 「完全双方向印刷」は、イエロー、マゼンタ、シアンのカラーインクの吐出ノズルを左右対称に配置したヘッドを用いる印字方式。双方向印刷を行うことで行きも帰りもインクを吐出すれば、その分、印字スピードは上がる。

 ただし、インクの発色には最初に打ったインクの色みが強く出るという特徴がある。そのため、通常の双方向印刷では行きと帰りに色みの差が発生してしまう。この色みの差によるバンディングを、印字スピードを犠牲にすることなく防止するのが、カラーノズルを左右対称に配置した「完全双方向印刷」のヘッドだ。

 また、本製品では、給紙、排紙などの紙送り系やインクヘッドの動作を効率化するために、独立駆動する4つのモーターを用いた「4モーターシステム」を採用している。このように、独立駆動のモーターシステムを用いることで、紙搬送での時間の無駄を排除し、出力スピードを向上させているのだ。


給排紙トレイも本体と一体化するコンパクト設計。デスクサイドにおいても圧迫感がないのがいい




未使用時はコンパクトな本体だが、給排紙トレイを広げると、前後に約50センチ強のスペースが必要になる。排紙トレイにA4サイズ紙を載せると、さらに前方に10センチほどスペースが必要だ


4色独立タンク方式のインクで、なくなったインクだけ交換可能だ。インクタンクは、一目で減り具合がわかる半透明タンク


インタフェースは、USB1.1対応ポート1つと、IEEE1284準拠の双方向パラレルポートが一つ

画質とスピードのバランスが絶妙

 では、画質とスピードの実力を検証していこう。普通紙のモノクロテキスト文書は、ブラックにのみ顔料インクを使用しており、プリンタの解像度も高いため、文字にがたつきやにじみがなく、黒が濃くてシャープな画像だ。カラービジネス文書やWebページ出力も、モノクロテキストはシャープ。カラーのイラストや文字は色がやや薄いが、実用的には全く問題ないレベルだ。普通紙印字の裏写りもない。

[田中裕子, ITmedia ]

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