できるビジネスマンのノウハウ伝授
第1回 一歩先をゆくフレッシュマンになる(3/3)
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「なかなかのできばえだな」
レコードメニューから新規レコードを選ぶと、名刺の情報を入れる画面が現れる。レコードというのは先ほど作ったフィールドの集まりのことで、1人分の名刺を管理する単位になる。つまり、1人分が1つのレコードになっているわけだ。
まず最初に豊玉映像の護田さんの名刺を入力してみた
データベースを作り、32人分の名刺の情報をデータベースに入力するのに1時間くらいかかっただろうか、初めてにしては上出来と自分では思う。しかし、一週間分の名刺をいっぺんにデータベースに入れたので、時間がかかってしまった。これからは、新しい名刺をもらったら、名刺をためないように、その日のうちにデータベースに入れてしまおう。そうすれば短時間で済む。
まとめて入力するのは大変だが、毎日入力すれば、このくらいは雑作ない
では、検索の実験をしてみる。ファイルメーカーProには、データベースの中に入れてある情報を検索するための『検索モード』というのがある。表示メニューから検索モードを選ぶと、検索モードになり、ここで、探したい名刺のキーワードを入れる。会社名ふりがなのフィールドに『とよたまえいぞう』といれて『検索』をクリックすると、次の瞬間には、豊玉映像でいただいた名刺2人ぶんが画面に表示されていた。「これだったら、簡単にお客様のことを探すことができるぞ。よし、明日からは名刺をもらったら、とりあえずデータベースに入れておくことにしよう」
会社名ふりがなのフィールドに「とよたまえいぞう」と入力すると
結果が2件表示される(全部で32件あるレコードのうち、豊玉映像に該当するレコードが2件あることが表示されている)
竹内先輩 「そういえば、このあいだ考えるようにっていっといた、名刺管理、どうしてるんだ?」
田中君 「ちゃんと考えましたよ。といっても、システム課の及川先輩のアドバイスですけど」
竹内先輩 「ああ、それはオレのほうで頼んでおいたんだ。そう仕向けてくれって」
田中君 「あうあう」
あれから1週間。データベースに入れた名刺の数も50を超えた。これで、名刺情報だけでなく、お客様の特徴までも含めた、お客様情報を瞬時に検索でき、パソコンの画面に表示できるようになった。お。電話だ。
竹内先輩 「営業2課の竹内です……。あ、田中か。ちょうどよかった。ちょっと頼まれてくれる?」
田中君 「はい。なんでしょう?」
竹内先輩 「お前と一緒にあいさつまわりした、『かなやまえいぞう』の『あいだ』さん、連絡先わかる? ノートPCのバッテリーがあがっちゃってさ。(小声で)そろそろCentrinoマシンに買い替えなきゃいかんのだが……。」
田中君 「ちょっと待ってくださいね。いま検索しますから。えっと、加奈山映像出版の合田様は、03-xxxx-xxxxです」
竹内先輩 「そうそう。ついでに、そこにオレの机の上に置いてあるうちの製品カタログ、バイク便で届けてくれる?」
田中君 「もちろん。住所もわかりますから。すぐに手配します」
竹内先輩 「おお。助かったよ。あんがとさん」
お客様からの電話への応対だけでなく、お客様に電話やファックスをするときにも、瞬時にお客様の情報を探し出すことができるようにもなった。後で竹内先輩に聞いたら、同じような顧客管理データベースをファイルメーカーProで作っていたことが判明。さらに追及してみると、そこに到達するのに1カ月かかったんだと。そこを突くと、
竹内先輩 「オレは最初から及川に頼ったりしてないからな」
だって。
まあ、当然、ぼくのデータベースも完全ではなく、「ふりがなは、フィールド定義のオプションで『ふりがなフィールドを使用する』をチェックしておくと、わざわざふりがなを入力しなくてすむ」とか「携帯電話用のフィールドを別に用意しておいた方がいい」とか、アドバイスももらった。でも、いちおう、「ちゃんと考えたんだな」とほめてもらった。
スタートしたばかりのぼくのビジネスマン人生だけど、やっぱり便利になるってうれしい。よーし、次もガンバルぞ!
[高岡幸生(ジェネコム), ITmedia
]
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