> レビュー		2003年10月14日　01:39 PM 更新

モバイルとエンタテインメントに使える欲張りノートPC――富士通 FMV-BIBLO MG70E（1/3）

FMV-BIBLO MG70Eは、Pentium MとIEEE802.11b/gの両無線LANに対応したA4モバイルノートPCだ。高輝度で発色のきれいな13.3インチスーパーファイン液晶やDVDマルチドライブを装備しており、エンタテインメント向けとしても使用できる。

　FMV-BIBLO MG70E（以降MG70E）は、Pentium Mと無線LANを搭載したA4サイズのモバイルノートPCだ。モバイルノートとしては珍しく、XGA（1024×768ピクセル）表示の13.3インチ液晶ディスプレイを搭載している。13.3インチ液晶は、A4モバイルノートで一般的な12.1インチ、あるいはB5サブノートの10インチクラスに比べると画面が大きくて作業もしやすい。

　FMV-BIBLO MGシリーズには、本製品とTVチューナーおよびIEEE802.11b無線LANアクセスポイントを内蔵したホームサーバー「ファミリーネットワークステーション-T」をセットにした「FMV-BIBLO MG70E/ST」のほか、15インチXGA液晶を搭載する「FMV-BIBLO MG75E」、CPUをモバイルCeleronに抑え、無線LANを不搭載にした「FMV-BIBLO MG50E」などもラインナップされている。今回レビューするMG70Eは、携帯性とパフォーマンスを兼ね備えたMGシリーズの中核モデルだ。OSにはWindows XP Professionalを搭載している。

携帯性を損なわずに13.3インチスーパーファイン液晶を搭載

　MG70Eは13.3インチ液晶パネルを採用しているが、モバイルノートとしての携帯性は損なわれていない。筐体サイズは幅293×奥行き236.5×高さ31.5〜32ミリ、重量は約1.97キロだ。12.1インチモバイルノートよりも幅が1〜2センチほど大きいだけで、出っ張りも少ないため、カバンに入れて持ち運ぶことも十分可能だ。

　トップカバーはマグネシウム合金で青みがかったシルバー、アンダーカバーはネイビーブルー、キーボードと液晶周りがブラックと、落ち着いたデザインだ。ホームユースはもちろん、ビジネスでも違和感なく利用できる。

ボディはブルーシルバーとネイビーブルーの2トーンカラー。ディスプレイ上部には、無線LANのアンテナを内蔵している

　液晶パネルには、表面に光沢処理を施したスーパーファイン液晶を採用し、高輝度で鮮明な画面表示を実現している。たしかに発色は美しいが、モバイルノートは屋外やさまざまな光源環境の下で使用することも少なくないので、映り込みが気になることもあるだろう。

　バッテリー持続時間は約4.4時間（カタログスペック）で、消費電力は標準で約17W、最大で約61Wだ。搭載バッテリーはリチウムイオンで、電圧は10.8V、容量は4000mAhである。

　長時間のバッテリー駆動が必要であれば、着脱式のDVDマルチドライブと差し替えて使用できるオプションの増設用バッテリーユニット（1万6800円）を用いるとよいだろう。稼働時間が約8.2時間までアップする。

　一方可搬性を優先するならば、DVDマルチドライブを標準付属のウェイトセイバーと交換すれば良いだろう。重量を約1.75キロまで軽量化することが可能だ。

着脱式のDVDマルチドライブをウェイトセイバーに交換して軽量化を図ることも可能

　MG70Eの無線LANはIEEE802.11bとIEEE802.11gに対応しており、802.11gでは最大54Mbpsの無線通信が可能である。802.11bと互換性があり、通信速度も高速な802.11gに対応したことには好感が持てる。ただし、インテル製の無線LANシステム（インテルPRO/Wireless 2100ネットワークコネクション）を採用していないので、Centrinoのロゴは冠されていない。インテルの無線LANシステムを採用しなかったのは、IEEE802.11gに対応していないためであろう。

　無線LAN機能の有効／無効は、本体背面のスイッチで切り換えることができる。無線LANは割と電力を消費するので、使用しない時は無効にしておくといいだろう。ディスプレイ上部に内蔵された無線LANアンテナの感度も良好だ。

[赤枝輝昌, ITmedia ]

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