日本人とiTunes(2/3)iTunesでは「Smart Playlist」という機能があり、IDタグの条件を絞り込んでプレイリストを作ってくれる。例えば80年代の曲を自動的に集めるといった機能だ。これを利用して、筆者は念願の「全アルバムの1曲目だけを集めたプレイリスト」を作ることができた。これができるソフトは、今のところ他にはない。 MusicMatchのユニークな機能は、「AutoDJ」という機能だ。これはある程度ラフに条件を絞っておき、再生時間を指定すると、その時間分に収まるプレイリストを自動生成してくれるというものだ。「今日は8時間仕事するぞ」決めたら、8時間のプレイリストを作り、あとは音楽を聴きながら仕事ができる。音楽が鳴り終わったら、本日のお仕事終了というわけだ。 プレイリストに関しては機能が違うので一概には比較できないが、いろいろな条件を作って遊べるという意味ではiTunesのほうに可能性を感じる。
続いてiPodとの連携を見てみよう。iTunesをインストールすれば、あとはiPodをつなぐだけでマウントし、音楽の管理ができる。Macユーザーには当然だったかもしれないが、iPod内のプレイリストの管理まで可能なのは、実に快適だ。転送された曲も、アーティスト別にソートしたり検索したりできる。またiPodのマウントやマウント解除もMusicMatchより速く、快適だ。 またiTunesではCDからのエンコードはデフォルトでAAC 128kbpsになっている。同じビットレートのMP3に比べると、大きな音の背後に隠れた音まで忠実に再現できるのは、AACのほうだ。またiPodでもAACは問題なく転送/再生できる。 AACを使うミュージックプレーヤーは松下電器産業などから出ているが、転送ソフトがイケてないこともあって、今ひとつAACの普及にブレーキがかかっていた感がある。セキュアであることも大事だが、ハイクオリティなコーデックが簡単に使えるという点で、iTunesは評価できる。 iPod Widows版ユーザーは、音楽の転送にMusicMatchを使っている。ここでiPodとの関連を比較する前に、ちょっとばかり説明が必要かもしれない。国内でiPod for Windowsを購入したユーザーは、日本語版のMusicMatchを使っているはずだ。だが筆者はiPodを購入する前からすでにMusicMatch英語版を使っていたので、iPodの転送もMusicMatch英語版を使っている。筆者が知る限り、日本語版MusicMatchの最新版は7.5である。英語版とはかなりバージョンが遅れており、GUIなども違うので、そのあたりをご了承願いたい。 MusicMatchでの転送は、MusicMatch上で作ったプレイリストを指定するか、ライブラリ全部か、あるいは曲をドラッグ&ドロップで、というスタイルであった。これはiTunesとほぼ同等だ。だが圧倒的な差として、iPodの中身は単に曲名がずらっと表示されるだけで、アーティスト別の検索もできないし、プレイリストの管理もできない。かなり見通しの悪い設計であった。
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