> レビュー 2003年7月18日 01:33 PM 更新

フルオート系機能が充実した500万画素コンパクトデジカメ
ミノルタ DiMAGE F300(3/4)

製品写真
総合評価7
画質8
カメラ性能7
デジタル性能8
デザイン・インタフェース6
機動力7
レイティングポリシー

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フルオートシーンセレクターは面白い

 DiMAGE F300はマニュアル露出機能も持ったハイエンドなコンパクト機だが、他のデジカメにはないユニークな機能を二つもっている。

 一つがフルオートシーンセレクター。周りの明るさや被写体との距離などからポートレート、風景、夕景、夜景といった最適な撮影シーンを自動的に判別してセットしてくれる。これはなかなか実用的で面白い。

 もう一つは自動追尾AF機能。DiMAGE F300は画面の上下/左右それぞれ50%をカバーするワイドAFエリアを持っており、その中で被写体と判断したものの位置が赤い光で表示される。ピントの合っている位置がだいたい分かってとても便利なのだが、さらに自動追尾AFをオンにすると、カメラが被写体と判断したものが動いた場合、AFエリア内なら自動的に追いかけていってくれるのだ。小さくてちょろちょろ動く動物や高速に動くものは無理だが、歩く人くらいなら十分追従可能だ。

 ただし、自動追尾AFにしているとフォーカスロックできない。ワンタッチでこの機能をオン/オフできるボタンがあれば、このユニークな機能はもっと使いやすくなったはずだ。

 マニュアル撮影モードにすれば、マニュアル露出やマニュアルフォーカス、カスタムホワイトバランスなどを使った多彩な撮影が可能だ。さらに秒11コマ(1280×960ピクセルのみ)のウルトラハイスピード連写機能もある。ただ、各種設定のためのメニューは4ページにも及ぶので、深い階層にある機能は操作がわかりづらい。これは一度見直すべきだろう。

 ユニークなデザインの十字キーは、中央の実行ボタンを含めてなかなか使いやすい。だが、ズームレバーを兼用させたのはいただけない。テレとワイドがやや離れており、操作しづらいのだ。ズームレバーは独立させてほしかった。


左端に1.5インチの液晶モニタがあり、その横に各種ボタンが並ぶ。マクロボタンはマクロ→夜景→標準と押すたびに切り替わる。上部には発光モードと露出補正のボタン。十字キーは円と直線を組み合わせたユニークなデザインでなかなか使いやすい。しかし、上下のキーはズームレバーと兼用で、ズームレバーとしては使いづらい


上部には液晶パネルが設けられており、基本的な撮影情報が表示される。これは光学ファインダー利用時などで役に立つ。電源スイッチはモードダイヤル兼用で、その中央にシャッターがある


シャッターボタン部のアップ。背面の上部が丸みを帯びているのが分かる。撮影モードはオートとマニュアルの2種類。露出モードを変えたいときはマニュアルにセットしてメニューで変更する

 バッテリーは単3型ニッケル水素充電池2本かCR-V3型リチウム電池。持ちがいいのはCR-V3だ。記録メディアはSDメモリーカード/マルチメディアカードとなっている。

どちらにするかが悩みどころ

 ここまで触れてきたように、F300は高機能ながらもフルオート系機能がユニークなハイエンドコンパクトデジカメだ。画質はなかなかよく、機能もしっかりしている。だが、起動やズーミングが遅い、マクロ撮影がテレ端のみ、といったウィークポイントがある。また、F100のボディをそのまま継承して500万画素化したため、F100の欠点をそのままひきずってしまったところもある。加えて、画素数は増えたが感度は落ちた。

 ミノルタからは、やや時期はずれたがF200というF100直系の後継機も登場している。こちらは独立したズームレバーを持ち、画素数も400万画素のままなので感度もISO100から800まで使える。しかも低価格だ。

 500万もの画素数は要らない。フルオートでも気楽に撮れる高画質な高機能デジカメが欲しいというのなら、F200を選ぶという手はある。これはけっこう悩ましい選択だ。

[荻窪圭, ITmedia ]

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