> コラム 2003年11月28日 07:57 PM 更新

「VAIO P」に見る、PCのオスとメス(2/3)


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 VAIO Pでは、デスクトップとノートの中間的な要素を数多く持っている。家の中でノートPCを使う最大のメリットは、バッテリー駆動できるため、AC電源に縛られず使えるというところだろう。だが家の中で使うときは、お母さんがアイロン使うからちょっと別のコンセントに差し替えるとか、隣の部屋に移動する間ちょっと抜く、といった程度だろう。

 VAIO Pも一見デスクトップと見せかけながら、実はバッテリーを装備している。駆動時間は30分程度と短いが、家の中ならすぐに空きコンセントが見つかるから、2−3時間動かなくても十分役目を果たすわけだ。このような簡易UPS代わりのバッテリーという存在は、ノートPC的要素であろう。


デスクトップ機でありながらバッテリーも装備している

 また最近のデスクトップ機では、TVが見られるのは当たり前の機能だ。これをノートPCでやろうとすると、最上位モデルを買うか、別のチューナーユニットを買うかという選択になる。

 だがVAIO Pには、標準でTV録画機能「GigaPocket」が搭載されている。ノートPCでは約40万近いモデルでなければテレビが見られないのにくらべ、約18万程度のマシンでTV録画機能が付いているのは、デスクトップ的要素の部分だろう。

家電に近いPCの条件

 VAIO Pの位置付けは、従来のPCよりももっと家庭寄りのポジションだという。つまり家具や家電の領域に踏み込んだPCというわけだ。そのような試みは、Windows 95出現以来、各メーカーともトライしてきた部分だが、ことごとく失敗に終わったのご承知のとおりだ。

 だがここ1−2年、インターネットによる追い風と、VAIO WタイプPCの成功より、徐々に家電領域への踏み込みは成功しつつある。そしてVAIO Pには、ACアダプタがくっつけられたりマウスが収納できたりと、従来のPCにはないファンクションが備わっている。


専用マウスも背面に収納できる


ACアダプタも脚部にくっつけて収納できる

 だがどうせそこまでやるなら、あと一歩踏み込めば良かったのに、という部分もある。まず、「片付ける」ということは、逆に言えば、使うときはテンポラリ的に設置するということである。それはつまり電源コードもその都度、どこかからかテンポラリ的に繋ぐことになる。そういうものには、とかく周りの人が引っかかりやすい。

[小寺信良, ITmedia ]

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