NTTの県間通信、総務省は「認可する方向」 総務省は、NTT東西が県間通信への進出を目指す認可申請に対し、意見募集を開始した。総務省としては、認可する方向で検討しているという
11月29日、総務省はNTT東西地域会社が県間通信への進出を目指して認可申請していた件で(記事参照)、意見募集を開始した。同時に、現状では認可する方向で、検討を進めていることも明らかにした。 NTTは従来、NTT法により県間通信を規制されていた。しかし、昨年末のNTT法改正により“一定条件を満たす場合”は、従来の設備を活用したほかの業務(以下「活用業務」)を行うことも可能となっている。 一定の条件とは、「地域電気通信業務等の円滑な遂行、および電気通信事業の公正な競争の確保に支障をおよぼすおそれがない」ときで、この解釈をめぐっては別途ガイドラインが定められている。総務省は現状、このガイドラインに従って審査した結果、上記の「おそれ」がないと判断している。
まず、「地域電気通信業務等の円滑な遂行に支障を及ぼすおそれ」がないかどうか。これは、新たな事業展開がNTTの財務を圧迫し、そもそもの通信業務がおろそかになってはいけない――という主旨の規制だ。 しかし、今回の活用業務を行うにあたり、見込まれる所要資金は数十億円。NTTの設備投資規模を考えれば、これは過大な投資にはあたらない。よって「業務上の円滑な遂行に、支障をおよぼすおそれはないものと考えられる」(総務省)。 次に、「電気通信事業の公正な競争の確保に支障を及ぼすおそれがない」かどうか。これは、いうまでもなくNTTが市場を独占することのいないように、という主旨の規制。 総務省は、NTT東西とも地域シェアが40%程度まで低下していることを指摘(記事参照)。「多数の事業者が参入しており、比較的競争が進展している」として、これも問題ないとした。 このほか、公正な競争を確保するため必要な措置として、営業体制、会計処理の方法などさまざまな規定がある。しかし総務省はNTT側が、これらをいずれもクリアしていると判断しているようす。今後は12月27日まで意見募集を行い、そこで提出された意見を踏まえて、認可の適否を検討、判断するとした。 関連記事 NTT東西、悲願の「県間通信」に向け認可申請 日本のインターネットには“県境”がある? 関連リンク 総務省の報道発表資料 [杉浦正武, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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