特集:スピード測定狂時代
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製品名 | 価格(量販店で購入) |
ノイズチューブ(エレコム) | 1980円 |
ADSLmodemフィルタ/スプリッタ(メルコ) | 1800円 |
ナノカーボン(東洋ドライルーブ) | 1200円 |
速度向上の喜び | priceless |
ADSLは「ノイズの影響を受けると通信速度が低下する」、これが基本だ。ユーザー宅までの回線でもISDNなどの漏話干渉を受けることがあるが、家庭内でも電子レンジなど、家電製品がノイズ源となるおそれがある。
せめて、自分の管理できる範囲ではノイズを除去したいもの。宅内ノイズをいかにカットするかが、ポイントになってくる。ノイズ対策として考えられるのが、ケーブル配線を最短で行うこと。壁のモジュラージャックからモデムまでを可能な限り短くすれば、ノイズが混入する余地もないというものだ。
ただし、住宅環境などでそうもいかないという人は、たとえばノイズ対策済みシールドケーブルなどを使用するとよい。記者は、既にある配線を覆うノイズチューブと、ノイズカット機能を備えたスプリッタを併用した。こうしたグッズは、家電量販店に行けば手軽に購入できる。
さらに、以前「魔法の液体」として取り上げたナノカーボンも使用する。これを電化製品の接点に塗ることで、極小ダイヤが目に見えない金属の凹凸を埋め、電気の流れを良くするという。説明書によれば、表面に薄くぬるのがポイント。
なお、付け加えておくと電源周りもノイズ混入の原因になりやすいので注意が必要だ。家電製品とモデムを、タコ足配線で電源供給すると、ACコンセント経由でノイズが入ってしまう可能性がある。
それでは結果発表。宅内環境の見直しを行う前後で、記者の回線(Yahoo!BB 8Mbps)を「SPEED TEST」で計測したところ、以下のような結果となった。
― | 宅内配線改良前 | 改良後 |
1回目 | 2.883Mbps | 2.974Mbps |
2回目 | 2.888Mbps | 2.948Mbps |
3回目 | 2.914Mbps | 2.914Mbps |
4回目 | 2.797Mbps | 2.857Mbps |
5回目 | 2.832Mbps | 2.941Mbps |
平均 | 2.863Mbps | 2.929Mbps |
結果はごらんのとおり。……わずかながら改善した印象だが、誤差の範囲内という印象もまぬがれない。劇的な効果は望めないが、費用対効果という点で見ると、まずは穏当な結果かもしれない。
それにしても、改良後にいきなり「2.974Mbps」と表示されたときは、「こ、これは……もしや3Mbpsを超えるのか??」と、微妙に心拍数が向上したのだった。やはり、ユーザーのスピード向上を願う気持ちは普遍的なもの。この感情がある限り、スループット確認手段としてのスピード測定サイトも、当分は人気を保ち続けるのだろう。
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[新崎幸夫,ITmedia]
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