リビング＋：リネージュIIで苦労したこと、これから苦労すること (2/2)

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2003/10/01 23:59:00 更新

開発者Interview
リネージュIIで苦労したこと、これから苦労すること (2/2)

　われわれはこの件で、最初は“間違う方が悪いのでは？”との印象も持ちました。しかしオンラインゲームは、ユーザーに快適な環境を提供するサービスです。結局、ユーザーが通常の価格より、あまりにかけ離れた値段で購入しようとした場合、確認メッセージを表示するシステムを追加しました。

ベ　開発者が想定しないことといえば、こんなこともありました。リネージュでは、キャラクターが身に付ける装備に応じて、外見が変わるのですが、「上半身の鎧だけを購入して、そこでお金が尽きたユーザー」というものが出てきたわけです。

　そうすると、上は重装備で、下は下着同然（！）というキャラクターが出現することになります。こうしたキャラが画面を走り回ると、周囲が「変態！　変態！」と叫ぎたてる、といった事態も起こりました。もっとも、この点に関しては現在もシステムを変更していません（笑）。

　ゲームで、予想外のことがしばしば起きますが、それが必ずしも悪いことばかりではない、ということです。

ZDNet　オンラインゲームでは、多人数が同時参加するがゆえに、各種のゲームバランス調整も重要になります。この点で、注意したことはありますか。

キム　リネージュIIの特徴として挙げられるのが、パーティプレイでも、ソロプレイでも楽しめるように工夫されていることです。

　ほかの多くのオンラインゲームでは、キャラクターのクラス（職業）ごとに能力が偏り過ぎていて、1人では生きていけないように設計されています。つまり、仲間と群れを組む方が、プレイする上で効率がいいようにできています。

　しかしリネージュIIでは、この部分を調整しています。自分にあったエリアからゲームをスタートすれば、ソロプレイも十分可能になっています。ちなみに、韓国ではソロプレイを好むユーザーが比較的多いのですが、日本ではコミュニティとか、ユーザー同士の関係性がより大事にされるようです。

今後、登場するのは“艦隊戦”？

ZDNet　現在、リネージュIIの開発が一段落したところでしょうが、あえて今後の展開を教えてください。何か新機能を追加するなどの、構想はありますか。

ベ　リネージュでは、“乗り物”にこだわっています。現時点では、馬のように乗ることができるドラゴンや、飛竜（ワイバーン）などを用意しています。

　しかし、リネージュのマップでは海が広い部分を占めています。今後は、ぜひ船を用意したい。そして、船同士での多人数参加型戦闘システムを構築したいですね。

　イメージとしては、中世に地中海で繰り広げられた艦隊戦のようなものです。ただし、リネージュの場合は大砲ではなく、魔法を使って相手を攻撃することができるでしょう。船を沈められたプレイヤーたちは、溺れ死ぬかもしれませんし、寄って来たサメに食べられるかもしれません（笑）。海賊が登場するかもしれませんね。これが実現するのは、来年あたりでしょうか。

ZDNet　最後になりますが、日本のプレイヤーに向けたメッセージをお願いします。

ベ　私が初めて触れたPCは、8ビットのMSXでした。そこでプログラムを組み、ゲームをやったものです。現在、日本のPCゲーム市場は、縮小しつつあるようですが、リネージュIIで、PCゲーム業界に興味を持つユーザーを増やしたいですね。

キム　私が、小さい頃にプレイしていたのは日本のゲームでした。その市場に自分が挑戦するというのは、妙な感じがしますね（笑）。いずれにせよ、リネージュをやってみてください、失望はさせません。

（文中敬称略）

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