後転キックやらバトルロイヤルやら～ROBO-ONE第5回大会決勝その1：第5回ROBO-ONE詳細レポート（4）（5/5 ページ）

» 2004年02月16日 19時44分公開

[こばやしゆたか，ITmedia]

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HAJIME ROBOT vs たぬたぬ

　ベテランHAJIME ROBOTと愛敬のたぬたぬの闘いは、一方的になってしまった。HAJIME ROBOTが繰り出す細かいパンチの前に、たぬたぬはなすすべがない。自分の間合いに持ち込む前に倒されてしまうのだ。アッという間に3ダウンでHAJIME ROBOTの勝利。

HS-WR-04 vs 力士マン

　期待の一戦。力士マンは5キロの体重で攻めるが、HS-WR-04も力のあるロボットだ。どう立ち向かうだろう。

　力士マンは、回り込んで横から攻めようとするが、HS-WR-04もすぐに向きを変え正対する。力士マンはそのまま押し込もうとするが、HS-WR-04も崩れない。力のぶつかり合い。一度腕が引っかかって中断して再開後の1分、HS-WR-04の重い左ストレートが相手をとらえる。ついに倒れる力士マン。ところが、力士マンは起きあがる機能を持っていなかった。このままノックアウト。5キロのものを起き上がらせるのは大変だろうが、やはり起きられないのは辛い。

Walker-Worker vs ARIUS2

　Walker-Workerの自爆ダウンの後、ARIUS2が両手を前に突き出すような形でダウンを奪う。このダウンでWalker-Workerの背中のフタが開いて中身が見えてしまう。機能に支障はなさそうだったのだが、攻撃をかわして回り込もうとするとき、バランスを崩して手を突いてしまう。これで3ダウン。ARIUS2の勝ちとなった。

TAEKWON-V vs Adamant_Victoria

　何かのトラブルが発生したらしく、Adamant_Victoriaが全く動けない。いちど中断し、無線などの状態を確認したあと、動きだしたので仕切り直しとなった。早足に相手に詰め寄るAdamant_Victoria。このマシンはオートバランス機構があり姿勢制御は自動で行われるのだ。

　パンチの応酬の後、大きさで不利なTAEKWON-Vは、一度相手から離れる。ここで、Adamant_Victoriaがまた動かなくなる。操縦が効かない。レフェリーは、1回戦のバーニング・スターと同じようにフリーズとみなして、ノックアウトを宣言。TAEKWON-Vの勝利。

マジンガア vs OmniStriker

動画はこちら（0.6Mバイト）

　マジンガアは腰を落として連続パンチでOmniStrikerを攻める。ずるずると後ろに滑りながら下がるOmniStriker。しかしすべりながらも倒れはしない。むしろマジンガアが勢いあまって前のめりに倒れてしまう。攻撃パンチとみなされ、起き上がろうとするのだが、なぜかうまくいかない。一度は起き上がるのだが、そのまま今度は後ろに倒れてしまう。10カウントとなりノックアウト。OmniStrikerの勝利となった。

ランブルその1

　今回の公開競技。いわゆるバトルロイヤル。2回戦で負けた8台が同時にリングに上がり、一斉に闘う。この競技では、起き上がれさえすればダウンは何度してもいい。勝つためには、相手をリングアウトさせるのだ。こうして、最後までリングの上に残っていたものが勝ちという熾烈な闘いである（*4）。

　リングには8体のロボットが上がり、周りを操縦者が囲む。このためにリングを8角形にしたのかなとちょっと思った（そういうわけではないらしい）。それにしてもわたしの真っ正面にガタイのいい操縦者がしゃがみこんでしまった。リングの中央が全然見えない。

動画はこちら（1.2Mバイト）

　マイケルが起き上がれず脱落、Storm Wavesが起き上がろうとして自分でリングアウトなど、だんだんリング上のロボットが減っていく。最後に残ったのはたぬたぬとWalker-Worker。2体で倒し合いをするけれども、リングアウトさせるところまでは至らず、制限時間終了。観客の拍手で勝者を決めることとなった。

　ところが、拍手の大きさはほとんど変わらない。そこで、審査員に挙手でどちらがいいかを決めてもらうことになった。結果、4-1でたぬたぬの勝利。

　最初、他のロボットが激しく闘っているとき、隅のほうで恐竜（Ultra-Chopper）と遊んでいたんだそうだ。おいしいところを持っていったたぬたぬは、ROBO-ONE韓国大会にご招待となった。

*4　つまり、これが、リングアウトの心理的抵抗を少なくしたイベントである。