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本格的なネットワークカメラを簡単に〜三洋電機「HOVICA」レビュー(2/3 ページ)

» 2004年11月08日 14時22分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 HOVICAの特徴は、左右に182度、上下に130度と幅広いパン・ティルト機能だ。数字で言ってもピンとこないので、どれだけのものか実験してみた。使用した部屋は正方形に近い形で、一方の壁にオーディオラックやらパソコンやらが並んでいる。そこで、オーディオラックの中央&上のほう(床から約140センチ)に設置してみたところ、左右のドアや窓はもちろん、上下に動かせば天井から床まで、それこそ部屋全体を見渡すことができた。

photo 正面
photo 左を向けば入り口のドア
photo ドアとは反対側の壁面
photo 上は天井まで
photo 下は床までOK。製品の主旨とは違うが、パソコンからカメラを動かせるのは結構面白い

 30万画素(VGA)のため、部屋が明るければ、それなりに良い画質で見ることができる。ブラウザ画面に5段階の「画質」「明るさ」調整があるほか、設定画面に移ると「逆光補正」や「ホワイトバランス」、「フリッカーレス」などの調整可能だ。スライドバーやプルダウンメニューなどを切り替えるだけなので、採光や電灯など、環境に合わせて見やすい設定を予め見つけておくといい。

 3段階のズーム機能もあるが、デジタルズームなので画質面には期待しないほうがいい。下の写真は、3.2メートルほど離れた場所にあるビデオラックを最大ズームで映したもの。DVDのタイトルは読めないし、ラックの上にあるプラモデルもぼやけてなんだかわからない。一応は様子がわかる、といった印象だ。

photo ちなみに中央にある緑の固まりは144分の1「ザク」。これなら(C)はいらない

 カメラの左右には補助ライトがあり、夜間や外出中など照明のないときでも部屋の中の様子を確認できる。ただし、これもあくまで“補助”。照射距離は約2メートルと、真っ暗な中で部屋全体を見渡せるような強力なものではない。用途は限られるものの、たとえば至近距離にいるペットの確認などには使えるかもしれない(水槽なら恐らく大丈夫)。

 照明が必要な場合は、赤外線リモコンに対応した照明器具を使う手もある。HOVICAには、カメラ部の上に広角の赤外線発信部があり、エアコンと照明器具をリモート操作可能だ。たとえば帰宅前に暖房をつけておき、部屋に着く頃には丁度いい温度になっているとか、逆に帰りが遅くなりそうな時は照明をつけて“いるふり防犯”などに利用できる。

 操作はオン・オフに限られるが、携帯電話やパソコンのブラウザで簡単に操作できる。動作状況はカメラで確認できるほか、赤外線の照射距離も10メートルと長く、さらに照射範囲が意外と広いため、利便性は高いと思う。たとえば上記の部屋では、ちょうど対角線上にあるエアコンも問題なく動作した。

 対応機器は一覧の通りだ。ただ、ここに挙げられている製品は動作確認済み機種だけで、もう少し古い時期のエアコンでも動作する可能性はある。ちなみに、わが家にあるダイキンエアコンも1994年製で対応機種に入っていなかったが、問題なく動いた。

簡単設定が“家庭向け”の証拠

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