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コンテンツから“海外旅行で使い勝手のいい辞書”を考える電子辞書を持って海外旅行へ行こう(2)(4/4 ページ)

» 2004年12月29日 13時48分 公開
[石川ひさよし,ITmedia]
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次の旅行まで考えたら拡張性も重視したい

 ソニーのEBR-S8MSやカシオのXD-DP1000、シャープのPW-C8000は別売のメモリーカードを利用して辞書を追加/入れ替えができる拡張性を備えている。あらかじめ搭載されている辞書/コンテンツを調べておくのはもちろんだが、こうしたカードを使ってどのような機能拡張が行えるのかもあらかじめ考慮しておくべきだろう。

 追加コンテンツについては、ソニーとシャープはメモリーカードのみで提供され、ソニーのメモリースティック-ROMにはPCで利用できるCD-ROMの閲覧ソフトも付属する。カシオはメモリーカードに加え一部はCD-ROMでも提供されている。

photo ソニーのメモリースティック-ROM対応製品で利用できるカード。コンテンツカードによる拡張は、同じメーカーの製品同士ならばある程度共通で利用できる

 基本的にこうして提供されたコンテンツはカードごとに入れ替えて利用する形になるが、カシオのXD-DP1000のように本体側メモリに空き容量が設けられており、そこへコンテンツを転送することができるモデルもある。こうしたモデルでは一度転送してしまえばメモリーカードを本体にセットしておく必要がないため、海外旅行などの用途にあわせた辞書・コンテンツのセットを自分で作り上げるということも可能になる。

photo カシオのエクスワード データプラスで利用できるのが専用ソフト。CD-ROM版はPCと接続して本体メモリや市販のSDカードにコンテンツを転送できるので、他メーカーの拡張方式に比べてカスタマイズなどの面で自由度が高い。

 また、最近は発音機能を搭載する機種も増えている。英語については辞書に発音記号が掲載されていることも多いが、目で見ただけではなかなか分かりにくい上、英語以外の言葉になるとどう発音すればいいのか分からない場合も多い。中国語については発音によって意味が変わってしまうこともあるので、発音の重要性は高い。

 発音を確認するのはもちろん、辞書から流れる音声を直接相手に聞かせることでコミュニケーションがスムーズに進むことも考えられるので、海外へ行くならば活用してみたい機能だ。

photo 大型のスピーカーを搭載し、発音機能を重視した機種もある

 これまで、電子辞書のソフトウェアというと収録辞書の数ばかりがクローズアップされることが多かった。しかし、海外旅行に持っていくという用途を念頭にして見直してみると、「どのような辞書が必要なのか」「会話集は備えているか」「瞬時に調べることができるか」「拡張性は備えているのか」など、辞書の数以外にも、確認すべきポイントが多く浮かび上がってくることに気が付くと思う。

 前回からハードウェア面もあわせて電子辞書のいろいろな特徴を見てきたが、海外旅行というシチュエーションに限ったとしても、どのような機能が必要なのかは、旅行先や旅のスタイルによってさまざまに変化する。旅先で電子辞書を利用するシチュエーションを思い浮かべながら、自分にとって重要なポイントを探ってみてほしい。そして選んだ1台を手に、海外旅行の活動範囲を広げてみてほしい。

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