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“大画面の機は熟した”――開発陣が語る「三菱のリアプロTV」劇場がある暮らし――Theater Style(3/3 ページ)

» 2005年02月26日 02時43分 公開
[西坂真人,ITmedia]
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――DLPは長寿命/高開口率/焼き付きがないというテレビ向きの特性がある一方で、視線を移動した時や動きの速いシーンなどで映像内にRGBの残像が感知される「カラーブレイキング」の問題も指摘されますよね。

 「照明を落とした視聴環境で暗コントラスト重視の時にカラーブレイキングは見えやすい。カラーブレイキング自体は個人差があって見える人とまったく見えない人がいるが、私は見える方なのでそのデメリットもよく理解しているつもり。だが、今回の新製品は、テレビとして明るい環境下で見る分にはほとんどカラーブレイキングを感じない」(佐藤氏)

――今回の新製品は62V型で70万円という価格で登場しました。採用されたDMDチップ(HD2+)がこれまで100万円前後のハイエンド向けフロントプロジェクターで採用されてきたことを考えると画期的な価格だと思いますが、ほぼ同じ画面サイズで50万円以下の3LCD方式リアプロTVと比べるユーザーには割高に感じるかもしれませんね。

 「DLPの長寿命性や焼き付きがないことで長く使える点、そして高コントラストなどを考えると、決して高い買い物ではない。長時間映像を流しっぱなしという用途で、今、プラズマの焼き付きが深刻な問題になっている。今までDLPリアプロ製品は200万円前後だった業務用途では、今回の新製品への引き合いが非常に増えている」(佐藤氏)

photo 左が同社DLPリアプロTV「62-DL5」、右が同社製61V型プラズマテレビ

――環境対策という視点から考えると“長く使える”というメリットは価格以上に大きいですね。

 「大画面テレビを展開する上で、“環境”を考えたらリアプロTVというのは非常に魅力的だった。長く使えることだけでなく、消費電力も32V型液晶テレビと同じ190ワットながら画面サイズは32V型の4倍の大画面を楽しめる。ユーザーも環境への意識が高まる中で大画面を欲しがっている。リアプロTVを自信を持って提案できる環境が出てきた」(吉田氏)

photo 「“環境”を考えたらリアプロTVは非常に魅力的」(吉田氏、左)「長寿命/高開口率/焼き付きナシを考えると高い買い物ではない」(佐藤氏、右)

――発表会では、今回の新製品の販売ルートが一般の量販店ではなく専門ショップを中心をしたものになるとアナウンスされてましたが。

 「長寿命/高開口率/焼き付きナシといったメリットから環境面までリアプロTVをしっかり提案できる販売店と組んでいく。この中にはAV専門店だけでなく、家具販売店なども含まれる。近日中に『設置店』を当社のテレビ製品サイトで案内する予定」(佐藤氏)

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