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東芝だけど「RD」じゃない――「カンタロウ」の実力を探るレビュー(2/4 ページ)

» 2005年07月06日 22時51分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 RDシリーズと大きく異なるのがリモコンだ。録画・再生操作用のボタンと数字キーを兼ねることでボタン数を減らし、ボタンサイズや間隔を大きめに確保した。チャンネル操作はアップダウンキーで十分だし、EPGも備えているため、数字キーを使って番組名などを文字入力する頻度は少ないという判断だろう。この考え方は悪くないと思う。

photo RDシリーズとはまったく異なるデザインのリモコン。数字キーも録画/再生ボタンとの切換式になっている
photo 利用頻度の低そうなボタンは下部のカバー内だ

 操作体系は、従来のHDD+DVDレコーダーの概念を覆すものだ。たとえば電源を入れると、真っ先にメインメニュー画面が表示される(実際には起動処理中にしばらくテレビ映像が表示されてから)。確かにテレビを見るのが目的でHDD+DVDレコーダーの電源を入れることは少ないだろうし、逆にレコーダーをテレビチューナー代わりに使っている人はあまり電源のON/OFFを行わないはず。そう考えると理にかなっていると思う。

photo 電源を入れ、起動処理が終了するとこのメニュー画面が立ち上がる。メニュー項目も機能名ではなく、より具体的に“やりたいこと”を示している

 「HDD」「DVD」のドライブ選択ボタンを押した時も、単に再生/録画対象のドライブが切り替わるだけでなく、録画番組一覧(見るナビ)が表示される。実際、録画はほとんどがHDDへの予約録画だろうから、「ドライブ切換=録画済み番組(もしくはDVDメディア)の再生」でおかしくない。この方が分かりやすいし、おそらくは多くの場合で余計な操作を減らすことができる。

photo 録画番組一覧は、サムネイル付きの6番組一覧のほか、24件ずつのリスト表示も可能
photo 録画した番組が大量になってくると、この一覧性重視のリスト表示はありがたい

 要するにAK-G200は、「こう操作したら、次は多分こうだよね」といった風に、ユーザーのアクションを先読みして理にかなった動作をするようになっているのだ。もちろん、この操作体系が「気に食わない」「余計なお世話」と思う人も多いだろうが、おそらく初めてDVDレコーダーに触れる多くの人にとっては分かりやすい動作だと思う。個人的には、RDシリーズにも選択肢として導入してはどうか、と思うくらいだ。

 また「終了」ボタンが追加された意味も大きい。RDシリーズは、「見るナビ」を終了するときは「見るナビ」ボタン、「番組ナビ」を終了するには「番組ナビ」ボタンを押すというユーザーインタフェースだったが、AK-G200ではほとんどの場面で「終了」ボタンで機能を終了させることが可能になった。もちろんRDシリーズと同様の操作も可能で、これもまた慣れてしまうとRDシリーズにイライラを感じてしまうくらいだ。

2種類の録画時間自動延長にも対応

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