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“壁越しに風景を望む”計画大画面を映画観賞以外にも使い倒す〜第2弾〜(2/3 ページ)

» 2005年11月11日 09時19分 公開
[浅井研二,ITmedia]

 ただ、用意されているのは5分程度の映像で、本数もさほど多いわけではない。しばらくすると飽きてしまうだろう。そもそも、ある程度の数が揃っていないとオンデマンドの意味はなく、単にダウンロードすればいいわけだが……。また、あくまで“作品”として編集されたものなので、BGVなどに利用するには不向きといえる。場面は目まぐるしく変わり、説明テロップも頻繁に挿入される。環境音だけでなく、音楽も重ねられ、さらにはナレーションまで入っている場合も。

 なにせ無料なので文句はいえないが、欲をいえば、作品としてのアプローチ以外でも、この高品質な映像配信を流用したい。数分の作品にまとめるため、1カットは数秒しか使われていないが、撮影時にはもっと長く回しているはず。ならば、1カット(30秒とか)=1ファイル単位でアーカイブし、さらには「沖縄」「海」といったキーワードを振ってデータベース的に管理してもらえるとありがたい。

 要するに、ユーザーがそのときの気分に応じてキーワードを複数指定すれば、自動的にファイルが次々にランダム抽出されて、延々とWMV-HD形式でストリーミング配信するという仕組みを望んでいるわけだ。これなら、BGVとしてエンドレスで流しておけるし、“窓代”として毎月数百円くらいは払ってもいい気がする。一定数の利用者がいるか? ビジネスになるのか? と問われると、返答に困ってしまうが……。

写真を読み込んで、水面の揺れや滝の流れを与えられる「Water Illusion Studio」

 ヒーリングワールド内のコンテンツには、動物や昆虫も多数登場するのだが、ずっと流していると、やはり「海」「川」「滝」「木々」の風景が飽きないと感じてしまう。つまり、シンプルでありながら、しっかりと“自然の営み”が感じられるもの。ということは、海や滝の風景であれば、水の振る舞いだけがあればいいのだろうか。もしそうなら、前回と同じく、PCによるアニメーション描画に頼ってみる手もありか。

 いろいろ検索してみたが、水槽系とは異なり、あまり数はないようだ。ただ、まさしく前述の“水の振る舞いだけ”を再現するソフトウェアなら見つかった。NUFSOFTの「Water Illusion」シリーズでは、海や滝の写真を読み込んで、水の部分に動きを与え、スクリーンセーバーを作成できる(シェアウェア、試用版あり)。

photo Water Illusion Studioでは、自分で用意した海や滝の写真に“水の動き”を付け加えられる。この画面ではマスク1(青)で滝の流れを、マスク2(ピンク)で水面の揺れを設定している

 具体的には、「Water Illusion Studio」というツールで画像を読み込み、マスクした部分にラスタースクロール(死語?)的なエフェクトを付加する。マスクは4つまで塗り分けられ、個別にパラメータ設定が可能。

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