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ビクター初のハイビジョンレコーダー、「DR-HD400」を試すレビュー(2/4 ページ)

» 2006年03月03日 20時50分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 リモコンの「スタート」ボタンを押すとほぼ全ての機能を呼び出せるメニューが表示され、4方向ボタンと決定ボタン、戻るボタンでメニュー、項目間移動、設定作業をほぼまかなえる。操作していて「多少まどろこっしいな」と思わせる部分もあるが、番組表や録画番組の一覧、予約一覧に関してはダイレクトに呼び出すボタンも備えており、これらを利用すると操作をショートカットできる。操作に対するレスポンスも悪くない。

photo リモコンは上がメニュー操作、下が再生系操作と合理的。下半分はカバーも兼ねており、カバー内には数字キーも用意されている
photo 基本的にはこのメニューからほぼ全ての機能を呼び出せる。利用頻度の高い機能とそうでない機能のメリハリがついていて、機能の振り分けも悪くない

 また待機電力は大きくなるが、電源ONから約1秒で起動して操作可能になる「快速スタート」機能も備えている。待機電力を削減と利便性を両立するため、電源OFFから2時間のみ「快速スタート」が有効といった設定も可能だ。

 電子番組表は、地上波アナログ放送がG-GUIDE、デジタル放送が放送波を利用する。地上波アナログ放送のみ広告スペースなどの問題もあってレイアウトが若干異なるが、基本的には縦にチャンネルが並び、横に時間軸が伸びるタイプだ。

photo デジタル放送の電子番組表は一覧性が高いほう。複数段表示となるチャンネルでは折り返して表示したり、小さなフォントも使用できるなど情報量をうまく確保している
photo アナログ地上波は「G-GUIDE」採用。電子番組表からチャンネルを操作できるのは結構便利だ。そもそも、できない製品が圧倒的に多いのが不思議だったりもするのだが……

 デジタル放送では最大9チャンネル、3時間分の番組が一覧可能で一覧性は悪くない。リアルタイムで番組表が更新されるデジタル放送はもちろん、地上波アナログ放送でも番組延長に対応しての予約録画機能は備えているが、キーワードやジャンル指定による自動録画機能は備えていない。

 録画予約時に便利なのは、録画時間の重なる録画予約を行おうとした時に、先に予約された録画予約を予約情報は残したまま休止にして、新しい予約を優先することができる点だ。毎週予約にしているが、今回は特番を優先するといった場合に使えるだろう。レギュラー番組の休止が多くなる番組改変期などには特に便利そうだ。

photo 録画時間の重なる番組予約を行おうとすると、この画面が表示される。先に録画予約した方を休止しても、再利用できる点がポイントだ

 録画予約画面では、電子番組表から予約する場合でも開始/終了時間などの変更が可能だ。終了時間とは別に30分、60分といった単位での録画延長を指定することもできる。詳細設定を呼び出すと、簡易的なフォルダのように使える“グループ”の指定、繰り返し録画時の重ね録り(常に最新の録画のみが残る)の指定なども可能だ。詳細設定ではほとんどの項目で設定に対する具体的な説明が付記されており、非常に親切だと思う。

photo 電子番組表から録画予約を行うと、この画面に切り替わる。このまま「決定」ボタンで録画予約を確定することもできるし、録画開始/終了時間などを変更することも可能だ。
photo 詳細画面では追加で設定を変更できる。設定項目は、グループ設定、保護や重ね録、高速ダビングON/OFF、本編がモノラル/2カ国語放送の場合のCM/本編間の自動チャプター設定など
photo 録画予約の一覧画面では、デジタル/アナログ放送を問わず一括管理できる。フォーカスしている予約しか番組名が確認できない点は評価の分かれるところか

 録画番組の一覧は、サムネイル一覧とリスト形式が選択可能。サムネイル一覧はチャプター一覧を呼び出すことができる。利便性が高いのはリスト形式一覧で、豊富な並べ替え機能が準備されている。また録画番組一覧はダビング時や一括削除時などもほぼ同様の機能を持ち、たとえば「データ量の多い順」といった並べ替えは、HDDが一杯なので録画済で不要な番組を削除したい、といった場合に役に立ちそうだ。

photo サムネイル一覧。なお、チャプター一覧はサムネイル一覧でしか表示できない
photo リスト形式の一覧。一覧性が大きく変わるわけではないが、電子番組表から録画予約する限り、番組名の並ぶリスト形式の方が分かりやすいだろう。また、リスト形式の一覧では豊富な並べ替え機能が利用できる。「未視聴」一覧などは日常的に使いそう

 録画番組を管理できるグループ機能は6グループが利用可能で、録画した番組を自由に移動することができる。グループ名も任意に変更可能。RDシリーズが備えるフォルダ機能とは何が違うのかといえば、全録画番組の一覧とは別にグループ別の一覧が存在する点で、階層化という管理方法に不慣れな人には本製品の方がわかりやすいかもしれない。いずれにせよユーザーが任意に録画番組をグルーピングして管理できるのは便利だ。

photo 利用できるグループ数は6つ固定。新規に録画された録画番組の有無もグループリストから確認できる

 視聴中の番組を一定時間常時録画しておき、いつでも遡っての視聴ができる機能も健在だ。残念ながら常時録画分を通常録画として保存する機能はなくなってしまったが、DVDレコーダーをテレビチューナー代わりに番組視聴時にも利用する人にはやはり便利だろう。

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