前述のように、この価格帯で自動音場調整機能が搭載されているのは大きなポイントだ。スピーカーを配置したのち、10分とかからず設定が完了するこのシステムは、AVアンプビギナーやオーディオのセッティングが不得意という人にとってはありがたい。むしろ、こういった低価格モデルにこそ、必須な機能といえる。実際のセッティング結果も、そこそこ優秀で、微調整は必要だが、最初はデフォルトで充分だろう。
用意されている入出力端子に関しては、HDMI入力×2/出力×1、D4×3、S端子×2、コンポジット×3、光デジタル×2、同軸デジタル×1、アナログ2チャンネル×6、アナログ6チャンネル×1と低価格機にしては頑張っている印象。HDMIの数は最低限だが、BDレコーダーと(プレイステーション 3などの)プレーヤーといった構成なら当面は問題ないだろう。ただし映像出力にテレビとプロジェクターの両方を使っている人には、少々力不足かもしれない。いちいちHDMIケーブルを抜き差しするのは面倒なので、切替器など補助的な機器を使うのが賢明だ。そのほかでは、別売となるがiPodをコントロールできる接続アダプターが用意されている点もうれしい。
フロントパネルやボディーのデザインに関しては、価格相応の品格といった印象。はっきりいって高級感は感じないし、デザインもどちらかといえば武骨。機能優先といったイメージだ。その分使いやすいスイッチがフロントにいくつも用意されている。例えば「ピュアオーディオモード」はスイッチが比較的大きなうえ、ブルーLEDで存在を主張しているので、必要に応じてパッと切り替えることができる。またスピーカー出力やサウンドモードの切替なども専用ボタンが用意されているため、使い勝手は上々だった。
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