ソフコン2002 3rd Edition featuring l'agenda" 第3回 開発環境のインストール

l'agendaのSDKを入手したら,まずどうするのか。インストールからビルドまでの大まかな流れを解説しよう。

【国内記事】 2001年12月7日更新

インストール

 eMVT3.0とl'agenda用のSDKを入手したら,早速インストールして使ってみよう。まずは,eMVT3.0をインストールする。l'agenda用SDKは,eMbedded Visual-C++ (eMVC++) にしか対応していないので,これさえインストールしていればOKである (VBでは開発は行えない) 。

 eMbedded Visual-C++をインストールしたら,l'agenda用SDKをインストールしよう。

 インストールは CASIO_BE500.exe を実行,使用許諾に同意し,インストール先を選択することで簡単に終了する。l'agenda用にインストールしたファイルは,デフォルトであればC:\WindowsCE Toolsのwce300配下,CASIO_BE500フォルダにコピーされる。インクルードファイルや各種ライブラリ,MFCのソースはここにコピーされている。ただし,さまざまなl'agenda特有のツールはCD-ROMにのみ存在し,インストールされないので注意しよう。

起動してみよう

 l'agenda用SDKをインストール後eMVC++を起動すると,WCE構成に「CASIO_BE500」が追加されていることが分かる。このWCE構成を選択することで,l'agenda用のプログラムをビルドすることが可能となる。なお,l'agendaのCPUはMIPSなので,SDKもMIPSしかサポートしない。


画面の「CASIO_BE500」というところがWCE構成。これを選択することでl'agenda用SDKでのビルドが可能になる。

 ビルド以外の部分をみてみると,たとえば,[ツール]メニューのリモートレジストリエディタや,リモートズームインなどでもBE500を選択することが可能となっており,これらのツール類も問題なく使用できる。


リモートレジストリエディタでBE500のレジストリを表示

l'agenda用ソフトを作るには?

 既存のソフトをビルドしてみると分かるが,多くの場合,何も修正しなくてもビルドできるはずだ。Pocket PC用のAPIは使えないので,削除する必要があるが,それ以外の場合は,ほぼ問題なくビルドできる。ソースの互換性は非常に高い。

 このようにl'agenda用SDKによるリビルドだけであれば極めて簡単にできる。しかし,l'agenda特有の機能にあわせるために多くのソフトはソース上の修正が必要になる。この連載ではそのようなソース上の修正点についても述べていく予定だ。

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[古原伸介,ITmedia]

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