AirH"対応音声端末第3弾,三洋「RZ-J700」登場(3/3)

【国内記事】 2002年4月25日更新

前のページ

ブラッシュアップされた操作性

 本製品の前モデルとなるRZ-J90は,操作性に関して今一歩の感が強かった。やたらとキー操作を強要される仕様であり,筆者も丸1年ほど利用していたが,うんざりすることもあった。

 J700では,まずキー配置が変更された。以前は4方向キーの下部に位置していた決定キーが4方向キーの中央に配置され,現在主流のレイアウトになった(本製品ではH"キーも兼ねる)。ただしこの決定キーが大きめなせいか,筆者は4方向キーを押したつもりで決定キーを押してしまっていることが何度もあった。慣れが必要な人もいるだろう。


センターキーを持つ4方向キー,上部にはソフトキーも兼ねる4つのキーを持つ。クリアキーではなくCキーが「戻る」の役目を果たすのが少々独特

 RZ-J90ではほとんどの操作で,終話キーが「戻る」であったにも関わらず,コンテンツサービス利用中だけは通信終了してしまうという不統一感があった。J700では,操作をワンステップ戻すキーが,終話キーから最上段左側のCキー(カスタムファンクションキー)に変更された。

 またこれに伴って,大抵の状況で終話キーを押すことで待ち受け画面にワンタッチで戻れるようになっている(RZ-J90では終話キー長押し)。

 メニュー構成はアイコン形式で分かりやすく使いやすい。3列×3行構成のアイコンメニューはそのままダイヤルキー配列とも連動しており,慣れれば画面を確認せずとも[F](もしくはH"キー),数字〜数字とキーを押すだけでショートカット的に任意の機能を呼び出すこもできる。

 機能のON/OFFを行うような設定項目は,アイコン自体がON/OFFを示すようになっており,設定状態をある程度まとめて把握することも可能。またアイコンにフォーカスを合わせて決定キーを押す(もしくは対応する数字キーを押す)だけで設定状態が変化するので,実質メニュー階層が一段省略されている設定項目もある。


左は[F]キーで表示されるメニュー画面。アイコンはそのままダイヤルキーの位置に連動しており,例えばこの画面で[5]キーを押すと,「画面/LED設定」メニューに切換わる。右の画面で[1]キーを押すと,キー確認音のON/OFF,[7]キーを押すとヘッドフォンのステレオ/モノラルがアイコンと共に切換わる。設定状態も把握しやすく分かりやすいインタフェースだ。

 よく利用する機能を,少ないキー操作で呼び出せるカスタムファンクションもある。待ち受け時に「C」キーを押すと3列×3行のアイコンが表示され,最大9つの機能を登録できる。これもダイヤルキー配列と連動しているので,最小2ステップで機能を呼び出せる。


これがカスタムファンクション。よく使う機能を登録することで,[C]キー,数字キーの2ステップで機能を呼び出せる。通常のメニュー構成は必ずしも利用頻度を考慮しているわけではないため,かなり便利な機能

 左側面にはマナーキーが追加された。長押しでマナーモードのON/OFFが可能で,マナーモードになった場合には振動し(マナーモードでバイブが設定されている場合),マナーモードを解除した場合には振動しない。ポケットの中に放り込んだままでも,手探りでマナーモードをON/OFFできる。

 このマナーキーは,待ち受け画面の状態で短押しするとカレンダー画面に切り換わるほか,補助メニューを呼び出す機能も兼ねている。


左側面にあるのがマナーキー。さまざまな場面で補助メニューキーとしても機能する。閉じた状態のまま手探りでもマナーモードのON/OFFができる点は便利だ

 前モデルのRZ-J90と比較する限り,操作系はさまざまな点で大幅に改善されているといえるだろう。

メール連動も強化された電話帳機能

 前モデルRZ-J90と比較すると,電話帳は大幅に機能が改善された。RZ-J90では,対象となる相手の検索後もフォーカスはなぜか「名前」にあり,発信するには電話番号までフォーカスを移動してから発話キーを押す必要があった。本製品では先頭の電話番号にフォーカスするように改善されている。

 電話帳からのメール作成も可能だ。電話番号にフォーカスを合わせて[H"]キーを押すと,通話発信,ライトメール作成,DXメール作成が選択でき,メールアドレスにフォーカスを合わせて[H"]キーを押すとEメール作成,ライトEメール作成が選択できる。


電話帳では電話番号,メールアドレスにフォーカスしてから[H"]キーを押すと,各種メール作成画面に移行できる。今時は珍しくない機能だが,やはりあると便利だ

 本製品は数少ないライトEメール正式対応機だが,KX-HV200で気になったライトEメールの発着信が音声通話の履歴に含まれてしまうような仕様ではない。KX-HV200ではライトEメールの送受信が頻繁だと音声通話の履歴がすぐに消えてしまい困ることがある(もちろんKX-HV200の仕様が便利な人もいるとは思うが)。

 発着信履歴はRZ-J90の仕様を引き継ぎ,フォントサイズが小さくなったことで一覧性も増し,さらに使いやすくなった。1履歴1行の一覧と詳細画面を左右キーで切り換えられ,一覧では電話帳に登録された名前(未登録の場合は電話番号),詳細では電話帳に登録された名前と電話番号の両方を把握できる。またRZ-J90と異なり発着信履歴からライトメール,DXメールの作成も可能になっている。


着信履歴の一覧画面(左)。電話帳に登録された名前,または電話番号が表示される。左端のアイコンで応答したか応答しなかったかが分かる。発信履歴ではこの部分で音声発信かライトメール発信かを区別できる。右は着信履歴の詳細画面。電話帳に登録された名前と電話番号が表示される。電話帳に複数の電話番号が登録された相手からの着信は,この詳細画面でどの電話番号からの着信かが分かる。発信履歴も同様だ

 次回は,J700について,メールなどの使い勝手を中心にお届けする。

関連記事
▼ 三洋電機,「RZ-J700」を4月19日に発売延期
▼ 三洋電機,AirH"対応の音声端末「RZ-J700」を発表

前のページ | 3/3 | 最初のページ

[坪山博貴,ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.



モバイルショップ

最新スペック搭載ゲームパソコン
高性能でゲームが快適なのは
ドスパラゲームパソコンガレリア!

最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
第3世代インテルCoreプロセッサー搭載PC ドスパラはスピード出荷でお届けします!!