AirH"対応音声端末第3弾,三洋「RZ-J700」登場(3/3)
ブラッシュアップされた操作性本製品の前モデルとなるRZ-J90は,操作性に関して今一歩の感が強かった。やたらとキー操作を強要される仕様であり,筆者も丸1年ほど利用していたが,うんざりすることもあった。 J700では,まずキー配置が変更された。以前は4方向キーの下部に位置していた決定キーが4方向キーの中央に配置され,現在主流のレイアウトになった(本製品ではH"キーも兼ねる)。ただしこの決定キーが大きめなせいか,筆者は4方向キーを押したつもりで決定キーを押してしまっていることが何度もあった。慣れが必要な人もいるだろう。
RZ-J90ではほとんどの操作で,終話キーが「戻る」であったにも関わらず,コンテンツサービス利用中だけは通信終了してしまうという不統一感があった。J700では,操作をワンステップ戻すキーが,終話キーから最上段左側のCキー(カスタムファンクションキー)に変更された。 またこれに伴って,大抵の状況で終話キーを押すことで待ち受け画面にワンタッチで戻れるようになっている(RZ-J90では終話キー長押し)。 メニュー構成はアイコン形式で分かりやすく使いやすい。3列×3行構成のアイコンメニューはそのままダイヤルキー配列とも連動しており,慣れれば画面を確認せずとも[F](もしくはH"キー),数字〜数字とキーを押すだけでショートカット的に任意の機能を呼び出すこもできる。 機能のON/OFFを行うような設定項目は,アイコン自体がON/OFFを示すようになっており,設定状態をある程度まとめて把握することも可能。またアイコンにフォーカスを合わせて決定キーを押す(もしくは対応する数字キーを押す)だけで設定状態が変化するので,実質メニュー階層が一段省略されている設定項目もある。
よく利用する機能を,少ないキー操作で呼び出せるカスタムファンクションもある。待ち受け時に「C」キーを押すと3列×3行のアイコンが表示され,最大9つの機能を登録できる。これもダイヤルキー配列と連動しているので,最小2ステップで機能を呼び出せる。
これがカスタムファンクション。よく使う機能を登録することで,[C]キー,数字キーの2ステップで機能を呼び出せる。通常のメニュー構成は必ずしも利用頻度を考慮しているわけではないため,かなり便利な機能 左側面にはマナーキーが追加された。長押しでマナーモードのON/OFFが可能で,マナーモードになった場合には振動し(マナーモードでバイブが設定されている場合),マナーモードを解除した場合には振動しない。ポケットの中に放り込んだままでも,手探りでマナーモードをON/OFFできる。 このマナーキーは,待ち受け画面の状態で短押しするとカレンダー画面に切り換わるほか,補助メニューを呼び出す機能も兼ねている。
前モデルのRZ-J90と比較する限り,操作系はさまざまな点で大幅に改善されているといえるだろう。
メール連動も強化された電話帳機能前モデルRZ-J90と比較すると,電話帳は大幅に機能が改善された。RZ-J90では,対象となる相手の検索後もフォーカスはなぜか「名前」にあり,発信するには電話番号までフォーカスを移動してから発話キーを押す必要があった。本製品では先頭の電話番号にフォーカスするように改善されている。 電話帳からのメール作成も可能だ。電話番号にフォーカスを合わせて[H"]キーを押すと,通話発信,ライトメール作成,DXメール作成が選択でき,メールアドレスにフォーカスを合わせて[H"]キーを押すとEメール作成,ライトEメール作成が選択できる。
電話帳では電話番号,メールアドレスにフォーカスしてから[H"]キーを押すと,各種メール作成画面に移行できる。今時は珍しくない機能だが,やはりあると便利だ 本製品は数少ないライトEメール正式対応機だが,KX-HV200で気になったライトEメールの発着信が音声通話の履歴に含まれてしまうような仕様ではない。KX-HV200ではライトEメールの送受信が頻繁だと音声通話の履歴がすぐに消えてしまい困ることがある(もちろんKX-HV200の仕様が便利な人もいるとは思うが)。 発着信履歴はRZ-J90の仕様を引き継ぎ,フォントサイズが小さくなったことで一覧性も増し,さらに使いやすくなった。1履歴1行の一覧と詳細画面を左右キーで切り換えられ,一覧では電話帳に登録された名前(未登録の場合は電話番号),詳細では電話帳に登録された名前と電話番号の両方を把握できる。またRZ-J90と異なり発着信履歴からライトメール,DXメールの作成も可能になっている。
次回は,J700について,メールなどの使い勝手を中心にお届けする。
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