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2002年6月7日　08:35 PM 更新

カタログには載っていない「P504i」情報（上）（3/3）

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チャットメールは追加されたが、質的な改善はないメール機能

　メール機能は新機能としてチャットメールが追加された。またディスプレイの高密度化で1度に表示可能な情報量も最大130文字へ拡大した。反面「F504i」に見られるようなPCライクなフォルダへの自動振分けの強化といった点は見られない。

　新機能となるチャットメールは、あらかじめ複数のメールアドレスをチャットメンバーとして登録しておき、Eメールで擬似チャットを実現するものだ。ただしドコモの新サービスというわけではなく、端末側の機能として実現している。

　チャットメールでは専用画面が準備され、ここで入力したメッセージはチャットメンバー全員に配信される。専用画面の表示中は届いたEメールの内、チャットメンバーからのメッセージだけをメンバーごとに色分けして専用画面に表示する。チャットメール中にチャットメンバー以外から届いたメールはもちろん専用画面には反映されない。

チャットメール中の画面。最上段がメッセージ入力行となり、以下に複数のユーザーからのメッセージが表示される。確かにこれはチャットの画面だ

　雰囲気はチャットそのものだし、端末の機能だけでよく雰囲気を出している。チャットメールの画面は終了時に意図して削除しない限り保存されているので、チャットメール中に着信があっても再びチャットメールを続行できる。チャットメールの受信音だけを無効にすることも可能だ。

　チャットメールは、基本的にEメールをそのまま利用しているので、チャットメンバーがチャットメール機能を持った端末（現状ではP504iのみ）でなくてもいい。チャットメール非対応端末では単なるEメールの送受信にしか見えない。

　ただしチャットメールの送信はEメールとしてすべてのチャットメンバーに対して個別に行われるので、同じ内容のメールを複数人に送った場合と変わらない。従ってコスト的なメリットはなく、あくまで短時間に複数の相手とEメールで連絡を取り合いたい場合に便利な機能だといえる。

　チャットメールはコストメリットがあればさらに実用的だが、iモードメールの仕様として1通のメールは1件の相手先にしか送信できないため、コスト的には通常のEメールと変わらない。なおiモードメールにおける同報メールも端末側が実現している機能であって、同じ内容のメールを同報先の分だけ繰り返して送信している。

　またチャットメールとして受信したメールも通常のメールと同様に保存される。従ってチャットメールを利用すれば受信メールが煩雑になることを防げるわけではない。この点も注意した方がいい。

　チャットメールを除けば、メール機能はP50x、P211iから基本的に変更されていない。もっとも現在のブラウザフォンの水準といえる機能は備えている。

　フォルダ分けは電話帳のグループに連動したもの。実質的には表示時に電話帳のグループ情報を利用しているだけなので、フォルダ分けは受信済みのメールに対しても有効だし、フォルダ分けを解除しても再び受信箱に統合されるだけだ。

　F504iのようなPC的なフォルダ分け（5月27日の記事参照）はできないが、メーリングリストなどを受信していない限り、さほど不便は感じないだろう。

　一覧表示時に1画面6件という表示件数は変更できないが、カスタマイズ性は高い。一覧画面の下部2行が選択しているメールの情報画面としており、各部分に表示される内容は6通りから選択できる。また一覧部分、情報部分の上段/下段のいずれかをマーキー表示することも可能だ。

（左）P50xユーザーにはお馴染みのメール一覧。一覧と同時に2つの要素を下部の情報画面に表示することでメールの識別を便利にしている。一覧と情報画面の内容は6パターンから選べる。（中、右）フォントは丸文字、ヘタ文字も選択可能。どちらの場合も漢字は通常フォントのままなこともあり、丸文字はともかくヘタ文字はかなりアンバランスでインパクトのある表示になる

メール表示のフォントサイズは3段階。無用に大きなフォントサイズもなく、あくまで実用的なフォントサイズを揃えるあたりは質実剛健のPらしい部分

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[坪山博貴, ITmedia]

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