XScale搭載Pocket PC「GENIO e550G」ファーストインプレッション(3/3)
従来モデルでは、単なるタブ形式のプログラムランチャー&タスクマネージャであった東芝オリジナルの「ホーム」。本製品では分割表示をサポートし、TODAY同様にスケジュールやメールの未読数といった情報表示も可能となった。Pocket PC2002標準のTODAYの機能をほとんど兼ねている。 新しい「ホーム」では横に2分割して左右任意にプログラムのグループ、タスク(実行中)を選択して表示可能。さらに縦に2分割すると下部に各種情報の表示と、システム設定に関連するショートカットを表示する。縦横の分割はそれぞれオン/オフできる。 「ホーム」からはほぼすべてのプログラムの起動、タスクの管理(バックグランドで実行中のプログラムの終了、全終了含む)、TODAY相当のPIM情報表示、一部システム設定プログラムの起動と、さまざまな機能にアクセスできる。起動時に表示させるプログラムとしてはとても便利だ。
さらに便利なランチャーとなった「ホーム」。プログラムグループ、タスクを2つのウインドウで表示可能で一覧性が高くなり、PIM情報の表示も可能になった。ここから「GENIO Speech」を利用したPIM情報の読み上げも実行できる。 ほかにもCFまたはSDメモリカードに本体データのバックアップを行える東芝の独自ソフトが内蔵されている。 付属ソフトで特に目を引いたのは2つ。1つは地図ソフト「モバイルアトラス」だ。本製品向けのカスタムバージョンで札幌,千葉,東京,横浜,名古屋,大阪,福岡の7都市の地図が含まれている。それぞれ任意の地図をインストールできる。 PDA用にカスタマイズされたかなり詳細な地図が含まれるほか、地図と連動したインターネットからの情報検索機能を備え、PHSやCFタイプのGPSユニットを利用して位置情報も得られる。難点があるとすれば東京の地図が28Mバイトと大容量で、メモリカードがないと本体メモリをかなり圧迫する点だろうか。
モバイルアトラスで大阪駅近辺のマクドナルド店舗をインターネット経由で検索した。検索結果は地図上に表示され、実用性が高い もう1つは東芝独自の「GENIO-Speech」だ。いわゆる読み上げソフトだが、既に紹介した「ホーム」と連動し、GENIO-Speechを有効にしておけば今日のスケジュールや未読メールなどをワンタッチで読み上げてくれる。単語の解析能力も高く、一般的な内容のメールなら漢字の読みも含めてかなり正しく読み上げる。
読み上げの設定はさまざまな設定が可能。英単語もある程度正しく、画面程度の平文なら完全な形で読み上げてくれる
本製品はPXA250プロセッサに話題が集まりがちだが、4インチの大きなディスプレイやコンパクトで洗練されたデザインに魅力を感じる人は多いだろう。4インチディスプレイを搭載するためにぎりぎりまで切りつめられたフレーム部分は非常にスマートな印象を受ける。 競合製品となると日本ヒューレット パッカード製「iPAQ Pocket PC H3800」シリーズおよび「Jornada 568」、カシオ計算機製「カシオペア E2000」、NEC製「Pocket Gear MC/PG5000」などが挙げられる。本製品はどの競合製品よりもコンパクトであり、SDカードのみ搭載のiPAQ Pocket PC H3800シリーズよりもわずかながら薄い。それでいてCF Type IIスロット、SDスロットを備えている。 本製品の直接的なライバルは拡張性もほぼ同等となるカシオペア E2000、Pocket Gear MC/PG5000となるだろう。GENIO e550Gが最も後発ということもありスペック的に一歩抜きん出た感もあるが、操作性については少々癖が強い面もある。可能な限り店頭などで比較してみることをお勧めしたい。 関連記事 東芝、XScaleベースのPocket PC「GENIO e550G」を発表──5月下旬より発売 東芝「GENIO e550G」のクロック周波数可変設定項目が明らかに 東芝のXscale搭載Pocket PC「GENIO e550G」、6月6日より発売 Intel、携帯/PDA向けのXScaleチップを発表 富士通、XScaleベースのPocket PC「Pocket LOOX」を発表 関連リンク GENIO e550G製品ページ [坪山博貴, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
最新スペック搭載ゲームパソコン
FEED BACK |