Mobile:NEWS 2002年9月27日 11:57 PM 更新

日本通信・三田聖二社長が語る「MVNOのこれから」(2/2)


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「デバイスMVNO」を目指す

ZDNet:日本通信ではコンシューマーユースとビジネスユース、どう考えているんでしょう。今比率はどれぐらいですか?

 法人は個人向けの製品を売りたいからと飛び込んでいっても売れるものではありませんよ。法人の場合、まずサービスをみせて、共同開発しなければならない。時間がかかるし営業コストもかかる。でも利益は高い。ID数としては今、三分の一ぐらい。カードビジネスでは半分しかいってないですね。

 私たちは法人に対してキラーアプリを提供するわけではありません。現状のイントラネットをセキュアにモバイル化するんです。(その意味では信頼が必要ですが)NTTコムの子会社が法人向けのために当社のサービスを利用しました。

 基本的に私たちが考えているのは、bモバイルを通信の「製品」としてではなく、IPを使ってパソコンやPDAの効率を上げるための「機能」としてみてもらうことなんですよ。

ZDNet:通信の製品ではなく、ですか。ちょっと分かりにくいですね。

 今売っているPCには、モデムや無線LANやEthernetなど、インターネットの入り口は付いていますよね。ところが、そこから先に出て行くには、プロバイダに契約したりいろいろしなくてはならない。ユーザーは契約にあたって「どのぐらいの頻度で利用するのか、速度はどのぐらい必要なのか、月額どのぐらいまで払えるのか」といったことを考えなければならないわけです。しかし、たいていの人はPCを買ったら、すぐにでもインターネットにアクセスしたい。

 例えば、メーカーさえOKすれば、bアクセスやドライバソフトをプリインストールすることで、PCにbモバイルをバンドルすることができます。実際、デルのノートPC「Inspiron X200」のモバイルインターネットモデルで既にこれを実現しています。これはノートPCのパッケージにbモバイルの使い放題を6カ月、ないし1年のいずれかをオプションで付けるというものです。

 しかし理想を言えば通信カードを差して、あとはbアクセスを立ち上げるだけですべてのインターネット機能にアクセスできるようにしたい。PCを起動したらbアクセスが画面いっぱいに立ち上がってしまうとか。通信だけが簡単になるのではなく、bアクセスにブラウザやメーラーのボタンを付けて複雑な手順を廃してワンボタンでいけるような仕組みを作りたいんですよ。

 その先に考えられるのは、ココセコムのようにデバイスに通信機能を組み込む形での提供です。この場合、デバイスメーカーは、自らがMVNOになるか、MVNOと話してその部分だけ協力するかという選択ができます。そのデバイスの需要が見えていればいいですが、リスクを負いたくない場合はMVNO事業者を利用すればいい。既にそういった話も数社からきています。

 キャリアができないこと、やりたくないことをやるのがMVNO。お客さんが期待してることをやる。メールの機能に対しては、ユーセージパターンを理解した上で動く。そうすれば(法人だけでなく)個人も伸びるんじゃないでしょうか。

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