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2002年10月25日　09:53 PM 更新

Mobile for KIDS
第4回 年末商戦を先取りチェック！

クリスマスシーズンは、おもちゃ業界が活気づくシーズン。各メーカーともしのぎを削って新しいおもちゃを投入するこのシーズン。業界の2大展示会でラインアップをチェックしてみた

　「おもちゃといえばクリスマスプレゼント」──冬はおもちゃ業界が最も活気づくシーズンである。この時期に登場する商品の商談は、毎年夏の暑い盛りに行われている。

　おもちゃショーと並んで業界の2大イベントといわれるのが「日本玩具見本市」。ここで見つけた注目のハイテクおもちゃをご紹介しよう。

クリスマスに高額おもちゃは？

　「子供用のパソコンは、クリスマスに売れる」（バンダイ・イノベイティブトイ事業部の大塚賢一郎氏）というように、年末商戦に向けて各社さまざまなハイテクおもちゃを準備している。各社とも基本はノートPC型で、モノクロ液晶にマウスを付けるのが一般的。業界内の予想では、トミーの「ミリシュde2」（5980円）と、バンダイの「Let's me2」（7980円）がこの冬の売れ筋商品になりそうだという。

現在店頭で発売されているものから、年末に登場する新製品まで、会場にずらりと並ぶジュニアパソコン。これまでの製品との違いは、外見からはほとんど見受けられない

会場に出品されている商品の中で「どれが売れそうか」という予想投票が行われる。おもちゃパソコンは11位と18位にランクインしたが、全体から見れば大健闘というほどではない

厳しいプロの目で1位（中間発表）に選ばれたのは、現在も人気の缶バッチ作成機「Canバッチgood！」。新製品の「いっぱいDX」は、5000円とちょっと高めでやや苦戦か

子供向け本格ソフトウェア登場

　そんな中、バンダイでは「家庭に本物のパソコンとプリンタがある」ことを前提に、子供が使えるパソコンソフトを開発した。10月17日より発売された「PC STYLE」シリーズは、3000円という低価格でありながら本格的なソフトウェアだ。インストールは大人がやることになるが、両親がパソコンを使っていないときに「電源を入れてちょっと遊ぶ」という、おもちゃパソコンなみの手軽な操作性を実現している。

　「PC STYLE」シリーズには、「プリントマーケット ざっか編」「（同）てちょう編」「クリッキーパーク」という3種類のソフトがある。

　ざっか編ではオリジナルのシールやアクセサリーなどを作れる。専用シートをプリンタにセットして、印刷されたものを切ったり組み立てたりするのだ。

　てちょう編ではスケジュール帳やアドレス帳、メモ帳などをオリジナルのデザインで印刷できる。クリッキーパークは、ゲーム、お絵かき、お勉強、占い、クイズ、英語レッスンなど、いわゆるおもちゃパソコン本体に入っていた機能をそのまま取り出したようなソフトだ。

家庭でのパソコンとプリンタの普及率。意外なほど、親のパソコンを触っている割合が多い

プリントマーケットてちょう編。子供に人気のハムスターを採用、親しみやすさが感じられる

プリントマーケットざっか編。シールだけでなく、Canバッチgood！用のデザインシートを作成できる

　おもちゃメーカーから、ゲームではなくパソコンのソフトが発売されることに多少の驚きはあるが、その理由を前出の大塚氏はこう語る。「ジュニアパソコンの延長で本物のパソコンを作ると、商品単価の高くなる分、リスクも大きくなるし、在庫の問題も出てくる。そこでソフトによる展開として今回のPCスタイルが登場した」。

　今後は、幼児は低価格なおもちゃパソコン、それ以上の子供は本物のPCで子供向けのソフトを使う──というように製品ラインが分かれていくのかもしれない。

デジカメになったチョロQ

　「ミニモニ。」グッズでにぎやかなタカラブースで、気になる商品を発見した。先ごろ、メモリースティックDuo対応のMP3プレーヤーとして話題になった（9月30日の記事参照）タカラのチョロQが、iモード携帯電話に接続して使うカメラ「Qショット」として登場するのだ。

　展示されていたのは試作品ということもあり、詳細なスペックはこれから決まるそう。CMOSセンサで撮影された画像はメールで送ることもでき、受信側は送信されたURLにアクセスして閲覧する仕組み。携帯電話の待ち受け画像としても利用可能だ。

　対応機種はPDCのiモード端末で、FOMAや他通信キャリア製品では使用できない。撮影時のシャッター音にはビープ音のほか、クラクションが予定されているという。

　チョロQは、子供よりも大人のコレクターが市場を形成しているといい、これも子供向けのおもちゃではない。「昔、子供だった」人たちに向けた商品だ。大人にとっては、それほど価格も高くないと予想されるが、かなりマニアックな商品であることは否めない。

チョロQデザインのデジカメ登場。ここまでくると何でもありか。次はチョロQデザインの携帯電話、PDAなどはいかがだろう

実際にiモード端末に接続した状態。CMOSセンサはフロントガラス部についており、斜め上方が撮影される。リアにあるのがシャッタースイッチ

Qショットの初代車種には日産マーチが予定されており、その後次々と人気車種が投入されるという

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関連リンク
バンダイ　PC STYLE プレスリリース
チョロQ公式サイト
タカラ　ミュージックチョロQプレスリリース（PDF）
バンダイ　Canバッチgood！

[鈴木晴代 & 江戸川, ITmedia]

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