カタログには載っていない「F503iS」情報(3/3)

ぜひ欲しかったメールの自動振り分け

 昨今の携帯電話で通話以上に利用されるのがメール。メール機能の使い勝手は,機器の良し悪しに大きく関わってくる。

 F503iSのメール機能は平均的。逆にいえば“これがあったら便利なのに!”という機能は特に搭載されていない。

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受信メール一覧の画面。アイコンと題名で構成されている。メールアドレスは電話番号から変更したものの,迷惑メールで埋め尽くされているのはご勘弁を

 受信したメールはやっとフォルダ分けできるようになったのだが,残念ながら“自動振り分け”の機能はない。「既読のみ表示」「未読のみ表示」「保護のみ表示」という抽出機能はあるものの,大量にメールを受信するユーザーや筆者のように迷惑メールが大量に届く場合は管理に苦労する。

 検索機能もない上に,受信メール一覧の画面ではせっかくのページスクロールボタンも効かない(押しても何も起こらない!)ため,目的のメールにたどり着くのはけっこう大変だ。

 とはいえ,その点以外は快適に利用できる。メールのテンプレート機能も便利だし,背面ボタンを長押しすることで「メール問い合わせ」ができるのもありがたい。

少々貧弱な文字入力

 F503iSの文字入力はかなり軽快だ。入力文字種別を切り替えるキーの動作が鈍いとかなりストレスがたまるのだが,その点も合格。「*」キーが「大文字/小文字切り替え」機能を割り当てられており,「っ」や「ゃ」なども簡単に入力できるのもうれしい。

 F503iSはインライン入力が未だにできない。しかも問題なのは漢字変換時に,変換候補の一覧が表示されないことだ。今や,503iシリーズで変換候補が表示されないのは富士通製端末と松下製端末だけ。頻度学習さえ行われない松下製端末は論外として,そろそろ候補一覧くらいは表示してほしいところだ。

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絵文字の一覧表示もやっと可能になった

ソフトウェアはF503iのマイナーチェンジ

 全体的にソフトウェア部分はF503iのマイナーバージョンアップに留まっているようだ。細かな不満点で改良されている部分も多いが,“対応が間に合わなかったか?”と感じられるところも多い。

 “ここでページスクロールキーが利用できればいいのに……”と思うポイントは多いし,場面によっては“押しても何も起こらない”というキーも数多くある。

 未だに待ち受け画面にカレンダーを設定できないのも,PIM系に弱い富士通製端末の課題の1つだろう。内蔵メモリとの連携が期待されるスケジュールやメモ帳などのアプリケーションも,Javaアプリケーション(iアプリ)として搭載されているため,頻繁に利用する人にとっては使い勝手は今ひとつ(8月31日の記事参照)。

 ただし,折りたたみ型特有の機能はポイントを押さえている。通話中に折りたたむととんでもない動作をしてしまったSO503iなどと違い(3月12日の記事参照),保留状態にはなる。さすがにN503iのように折りたたみ時の設定はできないが。背面液晶と背面ボタンの使い方も見事だ。

 iアプリの保存件数が30〜75件と,ほかを圧倒する数となり,動作速度も高速化した(8月23日の記事参照)点も見逃せない。“使い勝手のいいiモード”と“iアプリを楽しみたい”という人には安心して勧められる端末だ。

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[九条誠二,ITmedia]

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