液晶パネルに続く選択肢は、スピーカーとスタンドだ。スピーカーは単純に「有無」だけで、「有」にすると液晶パネルの裏面下部に設けられたスピーカー収納スペースに内蔵される(S1931-SAのレビュー記事を参照)。音質的には最小限なので、スピーカーをなしにして好きな外付けスピーカーを使うのも1つの手だろう。スピーカーを追加すると1000円のアップだ。
スタンドは、「チルトスタンド」、「ハイトアジャスタブルスタンド」、「ArcSwing 2」の3種類だ。法人向けではさらにスタンドなしも選べるが、VESA規格のアームは別売となる。つまり、スタンドなしモデルの有無によって、トータルの構成パターンが個人向けで84通り、法人向けで112通りになっているわけだ。
チルトスタンドは、画面位置の調節機能がチルト(上30度/下5度)のみのスタンダードな仕様だ。BTOメニューでは、チルトスタンドがデフォルトとなっている。
ハイトアジャスタブルスタンドは、上30度のチルト、左右35度ずつのスイーベル、上下100ミリの高さ調節に加えて、90度のローテーション(画面の縦回転)が可能だ。チルトスタンドからハイトアジャスタブルスタンドにすると2000円のアップとなる。
ArcSwing 2は、これまで何度も紹介しているように、104ミリの高さ調節、上60/下5度のチルト、左右172度のスイーベルを備えたスタンドだ。高さ調節の動きが独特で、画面が円弧の軌跡で昇降する。チルトスタンドからArcSwing 2への変更は4000円のアップだ。
最後に本体カラーだが、選択肢は「セレーングレイ」と「ブラック」の2通りだ。単純に色だけの違いなので、好きなほうを選べばよいだろう。
気になる納期については、注文後7営業日以内となっている。土日祝日も計算に入れると、ユーザーに届くのは9日以内ということになる。PC用液晶ディスプレイとしては世界初の試みとは言え、短納期にしのぎを削っているPCのBTOと比べると少し遅いので、将来は納期が短縮されることを期待したい。VA系パネルのモデルは6月8日から、TN系パネルのモデルは7月10日から、順次出荷される予定だ。
MyStyle 112のBTOメニューから、個人向けのオススメ構成をいくつか作ってみた。先述したように、最大のポイントは液晶パネルだ。価格もできるだけ安くなるように構成している。
画面サイズ | 19インチ |
液晶パネル | S1931 |
スピーカー | なし |
スタンド | チルトスタンド |
本体カラー | 任意 |
価 格 | 6万9800円 |
液晶パネルには、オーバードライブ回路を搭載した19インチVA系の「S1931」をチョイス。スピーカーを省き、スタンドを標準の「チルトスタンド」にすることで、価格を抑えている。設置場所や自分の視力によっては、オーバードライブ回路を搭載した17インチVA系の「S1731」でもよいだろう。この場合、価格は5万4800円になる。19インチでも17インチでも、液晶パネルの性能とEIZOクオリティの画質を考えれば、コストパフォーマンスは高い。
画面サイズ | 19インチ |
液晶パネル | S1931 |
スピーカー | あり |
スタンド | ArcSwing 2 |
本体カラー | 任意 |
価 格 | 7万4800円 |
汎用性を求める場合、液晶パネルはオーバードライブ回路を搭載したVA系パネルが最適だ。さらに、PCを長時間使用することが多い人は、身体的な負担をできるだけ軽くするようにしたい。液晶パネルの候補は17インチの「S1731」か19インチの「S1931」だが、画面解像度は同じSXGA(1280×1024ドット)とはいえ、文字やアイコンが大きく表示される19インチのほうが目の負担が軽い。
スタンドを「ArcSwing2」にしたのは、机のほぼ真上の位置まで、画面を下げられるからだ。ノートPCと同じように画面を見下ろせるため、長時間の使用でも、目、首、肩、腕が疲れにくい。スピーカーも追加しておけば、ひとまずPCの音声を聞けるため、何かと役立つ場面があるだろう。省スペース性も高まる。音質が気に入らなければ、外部スピーカーにチェンジすればよいのだ。
画面サイズ | 19インチ |
液晶パネル | S1911 |
スピーカー | なし |
スタンド | チルトスタンド |
本体カラー | 任意 |
価 格 | 5万4800円 |
液晶パネルは、オーバードライブ回路を搭載した19インチTN系の「S1911」だ。このパネルは、黒白間の応答速度が6ms、中間階調が2msと非常に高速。人間の目に映る残像感と応答速度は比例しないのだが、高速応答が有利なのは間違いない。スピーカーとスタンドは、やはり価格重視の選択だ。なお、17インチのTN系パネルには、オーバードライブ回路を搭載したものがない。
画面サイズ | 19インチ |
液晶パネル | S1921 |
スピーカー | なし |
スタンド | ハイトアジャスタブルスタンド |
本体カラー | 任意 |
価 格 | 6万6800円 |
写真のレタッチやグラフィックを扱う場合は、VA系パネルで決まりだ。TN系パネルと比べて視野角による色の変化が少なく、最大色数が1677万色フルカラーなのもポイントである。画面も大きいほうが作業しやすいので、液晶パネルにはオーバードライブ回路なしの19インチVA系「S1921」を選んだ。応答速度は黒白間で20ms(中間階調は非公開)で、アクション系のゲームはちょっと厳しいが、動画なら残像感もさほど気にならないだろう。
また、スタンドは画面の縦回転が可能な「ハイトアジャスタブルスタンド」にしている。グラフィック関連のアプリケーションを使うときは、画面を縦表示できると便利な場面が多いのだ。もちろん、文書やWebの閲覧でも活躍する。
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提供:株式会社 ナナオ
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2007年3月31日