> レビュー 2003年5月28日 11:59 PM 更新

自由なアングルで撮影できる回転式レンズ搭載デジカメ
ソニー サイバーショットFX77 DSC-FX77(2/3)


前のページ

初代サイバーショットと同じレンズ回転式デジカメ


 初代サイバーショットと同じユニークなレンズ回転式デジカメが2002年秋に復活した。今までよりいっそう小さく軽くなっての登場だ。それが「サイバーショットF77」と「同FX77」。両者の違いはBluetoothモジュールの有無のみなので、Bluetoothに言及している個所以外は両機種共通と思って構わない。


これはレンズをたたんだ状態の写真。非常にフラットなのが面白い。右端に少し飛び出ているのがBluetoothモジュールだ。意外に小ぶりなのが分かるはず




右側には電源スイッチとモードダイヤルが装備されている。奥行きは27ミリとかなり薄め。単焦点で沈胴しないので、撮影時も奥行きはほとんど変わらない

 ボディの上に円筒形の回転式レンズを搭載しているという斬新なデザインが一番の特徴。FX77ではレンズを真下に向けることで収納時の凹凸をなくすと同時に、レンズ保護を実現する。この初期状態からレンズ部を回転させてレンズを表に見せることで、電源スイッチが入る仕組みを採用した。これはいいアイデアだ。ただ、やや回しづらいのが難点。親指がひっかかりやすいように溝は付いているのだが、それでも片手でさっと操作するには指に余計な力が必要だ。

 レンズはカールツァイスのディスタゴンで、37mm相当(35mm換算)でF2.8。自分撮りを考えても、もうちょっと広角だと嬉しいが、別売のワイコンを装着して28mm相当にすることも可能だ。

 レンズの回転範囲は実質300度ほど。レンズが表に出ている角度ではすべて撮影可能だ。正面や背面(自分撮り)もいいが、レンズを上方に向けてローアングル撮影をしたり、レンズを正面よりやや上方に向けてカメラを胸のあたりで構えて正面を撮ると、手ぶれしづらい自然な姿勢で撮れるし、アングル的にもいい位置になるので非常に楽。こういう角度で撮れるのが、レンズ回転式のいいところだ。


レンズをこういう角度にセットして構えると撮りやすくてよい。お勧めの持ち方だ

 CCDは1/1.8型の400万画素。画質はソニーらしいさわやかで鮮やかな色。階調は柔らかくていいが、ちょっとエッジ強調が強めなので、硬い印象になるのがもったいない。シャープネスをセットできるので好みで調節したい。青空や緑といった記憶色の誇張は特にしていないので、期待したよりはくすんだ色で撮れることもある(実際にくすんでいたりするのだが)。

 ホワイトバランスはソニー独特の、その場に合わせて白を白に強く合わせる方式で、ちょっとした構図のズレで微妙にホワイトバランスが変わることがある。うまくいけば複雑な光源下でも鮮やかできれいな写真を撮れるが、時々思わぬ色になることもある。強くホワイトバランスを合わせる方式の善し悪しである。

起動はなんと0.9秒

 起動はすごく迅速。レンズを回転させるともう撮影可能という感じだ。公称で0.9秒。右側面には独立した電源ボタンもあり、レンズを出した状態でボタンを使って電源をオンにすると、実測で約1秒で撮影可能になる。単焦点モデルならではの迅速さで、これならシャッターチャンスも逃さない。また、再生だけを行いたいときも、レンズをしまったまま右側面の電源ボタンを押せばいい仕組みになっている。

 電源ボタンの回りにはモードダイヤルがあり、フルオート、プログラムオート、シーンモード、動画の4つの撮影モードに加えて、再生とセットアップの6つが用意されている。1つ注意すべきは、フルオートやプログラムオート時は、シャッタースピードが1/30秒未満にならないようリミッターがかかるということ。

 フラッシュを発光禁止にしている場合、ISO感度がオートになっていれば増感して対処するし、そうでなければ単に暗く写る。それを防ぐには夜景モードにしなければならない。これは2002年以前のサイバーショット共通の仕様だ。

[荻窪圭, ITmedia ]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

前のページ | 2/3 | 次のページ


モバイルショップ

最新スペック搭載ゲームパソコン
高性能でゲームが快適なのは
ドスパラゲームパソコンガレリア!

最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
第3世代インテルCoreプロセッサー搭載PC ドスパラはスピード出荷でお届けします!!