> ニュース 2003年7月15日 12:26 PM 更新

日本HP、Pentium M搭載の二つのモデルが狙うもの(3/3)


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 1.58キロと携帯利用を重視したnc4000の大きな特徴は、ノートPCでは初めてIEEE 802.11a/b/gをサポートしたことだ(ただし、初期出荷時はIEEE 802.11a/bのみ対応、IEEE 802.11g用ドライバは後日日本HPサイトにてダウンロード可能となる)。有線LANも高速ネットワークとして注目される1000BASE-Tに対応している。

 また、ノートPCでは初めてRADEON IGP 350M(MOBILITY RADEON IGP 7000)チップセットを採用していることにも注目したい。Pentium Mに正式に対応しているサードパーティー製チップセットとして初めて発表されたもので、Intel 855GM/PMと比べて、FSB533MHz、メモリにPC2700をサポートするはじめてのチップセットになる。

 HPがあえてATI製のチップセットを選択したのも、このスペック的な優位性が大きく影響したようだ。今回発表されたnc4000ではメモリにPC2100を搭載しているが、HPでは将来、PC2700を搭載した製品もラインナップに加える予定になっている。


nc4000背面:モデム、DCイン、有線LAN、USB 2.0x2、VGA、S-Videoアウト


nc4000左側面:PCカードスロット、SDカードスロット、マイクイン


無線LANのアンテナは通信距離を確保するため液晶パネルのサイドに設置されている。「競合他社と比較したベンチマークでもダントツで一番だった」(菊地氏)


フルサイズキーボード(19ミリピッチ、2.5ミリキーストローク)を採用してしっかりとした打鍵感を追求。スティックとタッチパッドのデュアルポインティングデバイスを採用しているが、両方同時に使うことも可能になっている。「スティックはキーボード入力時にポインティングデバイスとして、パッドはスクロールなどに使い分けてもらえると操作性が向上する」(菊地氏)

 1.58キロという重量は、最近主流のB5モバイルに比べると若干重い。その点について菊地氏は「もともと軽さ・薄さをぎりぎりまで追求した製品ではありません。ですから軽くするためにどこかを削るだとか、薄くするために素材を薄くするといったことは、まったくしていません。より重要なコンセプトは“3年間毎日カバンに入れて持ち歩いても壊れないこと”なんです」と説明する。

 ビジネス携帯利用を重視して設計されたnx7000とnc4000。カタログスペックでは分からない「強靭でタフな筐体」「インフラも含めた総合的なサポート」など、ビジネス利用では大きいHPブランドの安心感も、これらノートPCのメリットとして考えることができるだろう。HPのノートPCビジネスは53%という高い伸びを示している(業界全体では34%程度)のも、このようなところが企業ユーザーから評価されている証拠といえるだろう。


2千万回のキーボード負荷(7年間の使用に匹敵するとのこと)、このほかにもさまざまな耐久性試験が課せられる


背面のバッテリー残量表示、OSを起動せずに残量が確認できるのが便利。「他社製品ではバッテリーを外さないと確認できませんが、これはスイッチひとつで見ることができます。バッテリーを一括管理している企業など、どのバッテリーに残っているのか確認できて便利」(菊地氏)


nc4000はプライマリバッテリーとセカンダリバッテリーを同時に使って駆動時間を延長できる。ユニークなのはセカンダリバッテリーユニットにプライマリバッテリーを組み込んで使うようになっているところ。同じパッテリーパックを使うことで企業の管理コストと労力を軽減するのがHPが考える“メリット”。もちろん、HPにしても管理コストと労力が軽減されるのは言うまでもない

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[遠竹智寿子, ITmedia ]

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