> レビュー 2003年10月27日 04:49 PM 更新

自動スパム排除がなかなかの認識率――優位性を見いだした「Eudora 6J for Windows」(2/3)


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 自動スパム排除の認識率を完璧にするためには、各ユーザーが自分の環境に則したものへと育て上げる必要がある。Eudora 6Jでは、受信したメールに対し、「メッセージ」→「スパム認定」を実行することでスパム判定リストへ追加される。逆に「スパム解除」を選択すると、該当メールをスパム判定リストから除外することもできる。また、アドレス帳に登録しているアドレスは、スパム対象から除外することも可能だ。

 筆者が前バージョン「Eudora 5.1-J」からのアップデートを行ったところ、スパムが一掃されたのにおどろいた。一般的には、通常通りの受信を行ったあとで、スパム判定されたメールには識別マークが付き、その判定が正しいかどうかを人の手で制御して学習させる、というのがスパム認識のアプローチだろう。

 Eudora 6Jの場合は、初回起動時に「自動的にスパムメールをスパムメールボックスに入れますか?」というダイアログが表示され、「はい」を選択すると、該当するメールを基となるスパム判定機能で「スパム」フォルダへと移す手順となる。しかし、実際にはスパムではないものまで含まれてしまうため、手動で識別マークの解除を行っていく手間が必要だ。

 今回の試用では、学習なしの初期起動時の認識率は60%程度だった。この数値だけを見ればかなり低いと思われるかもしれない。しかし、前述したスパム排除機能を搭載するソフトと比較すれば、かなり健闘していることが分かる。

 いろいろなスパム検知機能をこれまで試してきたが、筆者の環境下では根こそぎスパム判定されてしまい、多少つらい思いをした。そして学習させているうちに日々の操作が面倒になってしまい、スパム排除機能そのものが面倒になってしまうのだ。この点からも、Eudora 6Jの自動排除は、機能を無効にしてしまいたくなるほどの気が起きないレベルだ。Outlook 2003はかなりの精度を見せてくれるが、価格差を考えればコストパフォーマンスの点でEudoraの優位さがあるかもしれない。

 別のPCでMozilla Mailを数カ月使い続けている経験から、Eudora 6Jの場合も1カ月ほど学習をさせれば落ち着くと考えていた。しかし、予想に反しかなりよい結果を示してくれた。筆者の場合、特定アドレス宛のメールがほぼ99%の割合でスパムだったため、フィルタ設定により振り分けして数十通をまとめてスパム判定へ加え続けている。これが学習を早めたのだろう。

 使用開始から4週間後の現在、80%近くの認識率でスパム排除できている。ちなみに筆者の受信メール数は、日に平均250通程度、その中で明らかにスパムだと判別できているものは50通程度だ。このような統計情報も画像4のように分かる。いままでは見て見ぬふりをしていたスパムがきれいに排除されるのは、とても気持ちがよい。


画像4■メールの利用状況を把握する統計機能

[木田佳克, ITmedia ]

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