「光」への準備,着々と進行中――インテル来年本格化すると伝えられるFTTH。インテルは国内のエッジ系機器ベンダーなどと協力し,光ファイバーの市場を狙っている。
インテルは11月14日,FTTH環境に向けたブロードバンド機器を開発する企業を支援する活動の一環として,東京本社に「FTTHソリューション・ルーム」をオープンしたと発表した。同時に,同社の今後の方向性についても明確にした。
インテルの通信技術本部長,高橋恒雄氏は日本のFTTH市場の動向について,9月末時点で開通数が3450回線,申し込み数が1万2400回線であることを紹介。11月にNTT東西が提供エリアを拡大したことや(11月7日の記事参照),来年3月には東京電力もFTTHサービスを開始することに触れた。 「エンドユーザーのデマンドは強いと聞いている。来年には日本のFTTH市場が本格始動するだろう」(高橋氏) そうした中,インテルはユーザー1人1人が満足できるFTTH環境を実現するために,ネットワークに関わる技術を“エンド・ツー・エンドで”提供すると強調。家庭にあるPC内部のプロセッサから,レジデンシャルゲートウェイ(家庭内ネットワークのゲートウェイデバイス)とキャリアネットワーク向けのネットワークプロセッサ,サービスプロバイダ側のサーバツール群などを提供するという。
高橋氏はFTTHについて,「(FTTHでは100Mbpsが実現されるだろうが)100Mbpsともなると,大事なのはネットワークが家庭に入った,その向こう」とし,「ルータやスイッチなど,光に対応したエッジ系デバイスの開発が活発になっている」と述べた。 インテルは記者発表会場で,レジデンシャルゲートウェイをリファレンシャルデザインとして展示。今後デバイスメーカーに開発・カスタマイズしてもらい,発売してほしい考えだ。
同社はFTTHサービスについて,上記のようなレジデンシャルゲートウェイを中心とした家庭内ネットワークの構築を想定している。上の機器はウイルス対策などの機能も備えたミドルクラスの製品だが,今後は「MPEG-2の映像やテレビ電話なども視聴可能な,ハイパフォーマンスの機器も発売されるだろう」(インテル)。その場合,機器の形態は,STB(セットトップボックス)のようになるのではないかという。 コアネットワークから,今後進化が予想されるエッジ系デバイスまで,インテルはプロセッサなど要素技術が採用されることを目指す。総務省が10月16日に公表した資料によると,「光ファイバ網による超高速インターネットは2003年より急速に普及し,2005年には加入世帯数が773万人に到達してxDSLを逆転する」という。 関連記事 関連リンク [杉浦正武,ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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