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夢と感動、そしてそれを現実に!〜ROBO-ONE第5回大会決勝その2第5回ROBO-ONE詳細レポート(5)(4/5 ページ)

» 2004年02月17日 18時56分 公開
[こばやしゆたか,ITmedia]

3位決定戦

  • HAJIME ROBOT vs ARIUS2

 今度は、コーナーの色とロボットの色が一致した。わかりやすい。

 第1ラウンド、リング中央で力のこもった押し合い。横を向きかけるHAJIME ROBOTが押してくるARIUS2の右手を手前に引いて倒す。引き落としか引っ掛けか、なんだか大相撲みたいな技である。

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 ARIUS2が起き上がった場所は、かなり土俵際じゃなかったリング際だ。しかも外側を向いてしまっている。このチャンスを見逃すHAJIME ROBOTではない。猛然と駆け寄り、後から送り出そうとする。ARIUS2もなんとか90度までは向きを変えるが、体勢は悪い。HAJIME ROBOTに押されて、前に倒れてしまう。向きを変えたので、リングアウトは免れる。

 すぐに起き上がるが、今度は真後ろにHAJIME ROBOTがついている。後からリング上で送り倒す。3ダウンでこのラウンドはHAJIME ROBOT。ARIUS2は落ちないで済んだ。

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 第2ラウンド、HAJIME ROBOTが、前転キックを放つ。なんだか、この技は流行り出しているようだぞ。しかし、ARIUS2はこらえる(というよりむしろ押し返しているようにも見える)。続いて、今度はARIUS2が逆立ちから、向こう側に倒れるキックを放つがこれは相手をとらえられず不発。次にリング中央でHAJIME ROBOTが、相手を押し倒す。もうパンチは使わないで、力で押していくって割り切ったみたいな攻めだ。

 起き上がったARIUS2はリング際。HAJIME ROBOTかまわず押していく。喜ぶ観客。そのままぐいぐい押し込んでいって、ARIUS2をリングアウトさせて、さらに自分も落ちてしまった。観客も盛り上がる。

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 両者、リング上に戻って、最初の位置から再開。押し込んでいくHAJIME ROBOT。たとえダブルダウンでも、相手を倒してしまえば勝てるのだからここは攻める。足をふんばって必死に耐えるARIUS2。しかし、ラウンド終了のブザーとほとんど同時に倒れてしまう。レフリーちょっと考えて、ダウンは取らなかった。動画の通りなのだけど、ぎりぎりセーフかな。

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 とにかく第3ラウンドを見ることができるので、観客は(わたしも)大喜びだ。また押し込んでいくHAJIME ROBOT。左腕のパンチがすくい投げのようになって、ARIUS2を倒す。その上に乗っかってしまうHAJIME ROBOT。ここで、両者がからまってしまう。なんだか、HAJIME ROBOTが横四方堅めをしているみたいだ。しかし、ROBO-ONEには寝技はないので、「分け」になる。でも、かなりからまってしまっていて分けるのに時間がかかり、再開したときには1分経過してしまっていた(時計は止めないのだ)。

 この後は双方攻撃ダウンはあるが、決め手はない。ARIUS2がリング際にいった時には、それだけで会場は沸いたが、それ以上のことは起きないままタイムアウト。試合終了。審査の結果、HAJIME ROBOTの勝利。3位が決定した。

決勝戦

  • 2325-RX vs OmniStriker

 2325-RXは指先を使って敷物を敷いて上を前転、OmniStrikerは、ボールを拾ってキックとお互いお得意のデモンストレーション。でもOmniStrikerの蹴ったボールはうまく飛んでくれない。足の怪我の影響か?

 第1ラウンド、2325-RXは正面からのぶつかりを避け、回り込んでOmniStrikerにつく。そのまま向き直って、前転キック。しかしOmniStrikerも半歩前に出てよける。攻撃ダウンの2325-RXが起き上がるあいだにOmniStrikerも向き直り、正面からの対決となる。30秒、OmniStrikerは、右腕をフェイントに使って、左からのパンチ。これが見事に決まってダウンを奪う。

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 2325-RXは、すぐに起き上がるが、OmniStrikerに後を取られてしまう。ここで、2325-RXは後転キックをしようとしたのだろうか、動き出したところを叩かれて倒れる。しかしこれは攻撃ダウンとみなされた。今回の大会では、カウンターをくらった場合も、レフェリーは攻撃ダウンと判断しているようだ。

 起き上がった2325-RXはラジオ体操パンチを繰り出すが、これは効果がない。逆に、相手の伸びる右腕で手前に引き倒されてダウン(2度目)。後がなくなった2325-RXだが、この後は何とか逃げ切って、第1ラウンド終了。

 両者とも、ラウンド間の調整を行う。2325-RXは、高い運動性能を出すためにサーボモータにかなり負担をかけている。熱くなるのだ。冷やすために、風を送るだけでは足りずに、冷却スプレーまで吹き掛ける。一方OmniStrikerは、電池を交換してすぐにリングに戻す。

 第2ラウンド、2325-RXは正面からの対決を選んだ。速い足で詰め寄って、相手の前側の足にしがみつくような動きを見せるが不発。その後は、間合いをとって、またラジオ体操パンチ。しかし効果はなく、かえって叩かれてしまう(でも攻撃ダウン扱い)。

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 さらにラジオ体操パンチを出した後、2325-RXはいきなり自分で倒れてしまう。このときOmniStrikerも巻き込んで倒れたのだが、今度は2325-RXはダウンで、OmniStrikerはノーダウンという判定。2325-RXはすぐに起き上がって詰め寄るが、寄り過ぎて相手の足を踏んで傾いてしまう。そこを押し込まれて2度目のダウン。

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