Mobile:NEWS 2003年8月22日 06:41 PM 更新

日本から台湾へ。海を渡った携帯/PHSの現地事情(2/3)


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PHS「大衆電信(FITEL)」

 日本生まれのPHSが、知らないうちに台湾で育ち、予想以上に大きくなって帰ってきた。正直、そんな印象を持ってしまうのが大衆電信のサービス「PHS」だ。(PHSは漢字にならず、そのままPHSというらしい)

 大衆電信については、すでにAirH"PHONEの国際ローミング記事でも述べたが(4月23日の記事参照)、台湾で唯一のPHS事業者で、DDIポケットと業務提携を行い、日本と台湾の間の双方向ローミングを実現させている。

 一説によると、DDIポケットはローミング機能の開発にあまり乗り気でなかったようだが、台湾側の熱意に押し切られたのだろうか。結果的に、このことが大きなアドバンテージになるのだから、大衆電信もたいしたものである。

 さて、こちらも街中で使っている姿はあまり見かけなかったものの、繁華街で大きな看板を見かけたり、台湾で知り合ったガイドさんから「PHSは若い人の間で流行ってますよ」と聞かされるなど、浸透度としてはiモードをはるかに上回るようだ。


駅周辺にあった看板。中央のオレンジ色のカンバンが、PHS「J89」。モノクロ液晶だがやたらと派手なデザインである

 ここで、一言、お詫びをしておきたい。iモードのショップと比較する意味で、もちろん大衆電信のショップものぞいてみた。本来なら、同じ地域、時間帯など、同一の条件で比べるべきだろうが、取材の都合上、大衆電信ショップに甘い結果となっている。夜になると多くの人が集まってくる屋台村「士林夜市」。その近くにある士林店に、それも夜にいってしまったのだ。


で、結果はご覧のとおり大繁盛である。実際にカウンターで契約をしているらしき姿もある。客層としては圧倒的に若者、しかもほとんどが男性だ

販売されている端末はすべて三洋電機製。これは6万5000色カラー液晶端末「J95」

PHS内蔵データ通信カード「MC-P300」は、日本でもおなじみのSII製

 大衆電信の加入者についても触れておこう。2002年5月の時点で27万5千人、2003年2月で52万人を達成、そして2003年中には75万人に達するものと見られている。台湾の全人口が約2200万人として、人口から見た普及率でいえば日本の80%にまで迫る勢いだ。もちろん台湾全土がサービスエリアになっているのではないから、これから日本を追い抜くことも十分にありえる。中国といい、台湾といい、アジアンパワーには恐れ入る。

遊日手機(レンタル携帯)「日本通」

[江戸川, ITmedia]

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