新バイオC1ファーストインプレッション(2/3)

MPEG-2ハードウェアエンコーダ内蔵

 バイオC1シリーズ自慢の内蔵ビデオカメラは,カメラのスペックこそ従来モデルと同等の「プログレッシブ方式1/6型CCD 35万画素」というものだが,2つの機能が加えられた。

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バイオC1シリーズの象徴でもある内蔵ビデオカメラ「Motion Eye」

 ひとつは「スローシャッター対応」で,これによって暗い場面での撮影が可能になった。実際にはノイズが乗るし,本体を固定しないと手ぶれを起こしやすいのだが,バイオC1のカメラの使い方 (素材作成というよりコミュニケーションツールとして使うのがほとんど) を考えれば,欠点にはならない。

(本来であれば画面キャプチャをお見せすべきなのだが,キャプチャデータをなくしてしまったため,掲載できなくなってしまった。申しわけない。またの機会があればしっかりお届けする。)

 もう1つは「MPEG-2ハードウェアエンコーダ」を内蔵したこと。これまでのバイオC1シリーズは,動画データを扱うにあたって,まずは圧縮率の低い形式で取り込み,実際に配布したりする際には圧縮率の高い形式に変換するのが一般的な使い方だった。

 しかし,PCG-C1MR/MRXには「MPEG2 R-Engine」というMPEG-2形式をハードウェアで圧縮処理することができるチップが内蔵されており,これを使って取り込む時点から配布可能な状態で保存できるの。録画したビデオを持ち運ぶという使い方も手軽にできるようになったというわけだ。

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付属のポートリプリケータでビデオ入力も可能に。Ethernetポートもある

 使用感については予想通りのもの。そのまま配布可能な形式になる利便性はもちろん,品質も文句のないレベルに達している。ただ,内蔵ビデオカメラだと最大で640×480ピクセルのムービーが作成できるのだが,これをPCG-C1MR/MRXで再生しようとすると,状況によっては (ほかのアプリケーションを使っているなど) ややカクカクした再生になってしまうこともあった。おそらくCPUパワーの問題 (MPEG2 R-Engineはエンコードのみで使用され,デコードはCPUを使う) だと思われるが,そもそもこれほど大きなムービーを作成すること自体がまれなので特に気にならないだろう。

Bluetooth内蔵&IEEE802.11b無線LAN付属

 これは上位モデルのPCG-C1MRXのみの機能だが,Bluetoothを内蔵し,かつIEEE802.11b無線LANのPCカードが標準で付いてくる。Bluetooth内蔵は前モデルのPCG-C1VSXでも実現されていたが,IEEE802.11b無線LANを標準対応させたのは今回が初めてとなる。

 Bluetoothについてはテストする環境がなかったため試せなかったのだが,Bluetooth対応携帯電話を使ってインターネット接続したり,ソニーのPDA「CLIEシリーズ」とデータのワイヤレスシンクロナイズ (CLIEにBluetoothモジュールを装着する必要がある) ができるはずだ。Bluetoothはキーボード奥にあるスライドスイッチでオン/オフできるようになっており,未使用時のバッテリー消費も抑えられる。

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Bluetoothのオン/オフスイッチ

 筆者が注目したのはIEEE802.11b無線LAN。IEEE802.11b無線LANは,PCカード経由で機能提供されているため,使用時はPCカードスロットを埋めてしまうのだが,カードは差し込むだけで利用可能となり,無線LANの整っている環境では即座にネットワーク接続できるようになる。

 一般的にIEEE802.11b無線LANのPCカードはアンテナ部による出っ張りが目立つものだが,PCG-C1MRXのカードは大変小さく作られており,その出っ張りは気にならない (8月10日の記事参照) 。筆者宅にはメルコの「AirStation」のベースステーションがあり,これにMacとWinの両ノートパソコンをつなげるようになっている。もちろんPCG-C1MRX&付属IEEE802.11bカードでも問題なくつながった。

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付属のIEEE802.11bカード。出っ張りが小さい

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装着した様子。DVポートの隣にDCポート (DVポートと連動する) も付いた。でもこれ,6ピンのDVポートじゃダメなの?

 筆者はBluetooth関連の製品を持っておらず,無線LANのほうが環境が整っている。故に「IEEE802.11b無線LANを内蔵してくれればよかったのに」と思っている。理想をいえば新バイオSRのように両方を搭載すべきなのだろうが (新バイオSRのワイヤレス機能についてはこちらを参照) ,きょう体のスペース的にどちらか1つを選ぶのであれば,普及具合やインタフェースの使用時間 (今のところBluetoothだと携帯での無線通信やPDAとのシンクロだけなのに対し,無線LANだと常時接続状態になるネットワークを使える) を考えると客観的にも「無線LAN内蔵&Bluetooth PCカード付属」というのが美しかったのではなかろうか。

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