2002年の携帯はここに注目(1/2)

2002年も携帯電話は大きく変化する。各社が第3世代サービスをスタートし,現行機種は通信速度の高速化,Java機能の向上を行う。カメラはどうなるのか? GPSは? 2002年の携帯電話を見ていこう。

【国内記事】 2002年1月2日更新

 携帯Java,第3世代携帯電話「FOMA」のスタート,「写メール」のヒットと,話題に事欠かなかった2001年の携帯事情(2001年12月の記事参照)。それだけでなく,迷惑メール,悪質電話,遅延メール,出会い系サイトでの事件などさまざまな社会問題も引き起こされた。

 では2002年の携帯電話はどうなるのか? 大胆に占ってみよう。

第3世代携帯戦争始まる

 2002年は,NTTドコモに続いてKDDI,J-フォンも第3世代携帯電話を投入してくる。KDDIは4月から「CDMA2000 1x」方式で,J-フォンは6月からドコモと同じW-CDMA方式の端末を発売する。

キャリアドコモJ-フォンKDDI
スタート開始済み6月4月
東海道2001年12月
主要都市3月10月4月
カバー率90%2003年3月2003年2002年度末

 ただし各キャリアが似た視点で第3世代携帯電話を推進するかどうかは微妙なところ。案外同じ土俵には乗らない可能性も高い。

 ドコモは現行のPDC方式とFOMAデュアル端末に消極的。「最終的な導入という決定はしていないが,導入するとしたら2002年度の後半」(ドコモの津田常務)。逆に,J-フォンは「(第3世代携帯電話の普及にあたっては)デュアルモードが非常に重要。そんな端末を実際に開発中だ」(J-フォンのDarryl E. Green社長)と積極的だ(2001年11月の記事参照)。

 この点,KDDIは事情が異なる。新たなネットワークを構築し直すドコモやJ-フォンと異なり,CDMA2000 1xはそもそもデュアルネットワーク機能を持つ。そのため,利用エリアもコストも,もっとも有利になると見られている。

第3世代携帯電話で何をするのか

 技術面では,J-フォンの第3世代携帯電話はドコモとほぼ同じのようだ。

キャリアドコモJ-フォンKDDI
パケット上り64Kbps64Kbps64Kbps
パケット下り384Kbps384Kbps144Kbps
回線交換64Kbps64Kbps

 しかし,"第3世代携帯電話で何をするか"については,各社の主張は異なる。テレビ電話から動画配信,音楽配信,PDA一体型まで幅広く手がけるのはドコモ。逆にKDDIは,「双方向のテレビ電話的なものは考えていない」(KDDIのau事業本部au技術本部技術企画部長,沖中秀夫氏)(2001年9月の記事参照)。PCやPDAに通信機能を内蔵するなど,どちらかというとインターネット型の通信をKDDIは想定しているようだ(2001年12月の記事参照)。

 第3世代携帯電話のFOMAも,サービスは始まったものの好調とはいえない。ざっと問題点を挙げてみると,

  • 55時間という短い待ち受け時間
  • 高速データ通信を活かす魅力的なアプリケーションの欠如
  • 高い端末価格

 第3世代携帯電話のウリの1つである国際ローミングもワールドカップには間に合わない見通しであり,ユーザーはFOMAのメリットを見いだせないでいる。さらに従来のiモードコンテンツの3分の2程度しかFOMAで見られないのも問題だ(2001年10月の記事参照)。

 とにかく,"技術"としての第3世代携帯電話はもうじき3社から選べるようになる。ただしその性能がユーザーのメリットとなるかどうかはこれからのアプリケーション・コンテンツ開発にかかっている。

 2002年,注目すべきは第3世代だけではない。現行機種も熾烈な競争を続ける。

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[斎藤健二,ITmedia]

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