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【国内記事】 | 2002年1月24日更新 |
次世代携帯が各キャリアから登場する日も迫ってきた。4月にはKDDIがCDMA2000 1xで,6月にはJ-フォンがW-CDMA方式で,それぞれサービスを開始する(1月2日の記事参照)。
注目度も次第に高まってきているようで,先週のアクセスランキングトップは,KDDIとJ-フォンの3G携帯電話への取り組みについての記事だった。
ただしNTTドコモのFOMAの状況を見ていると,そう簡単には3Gサービスが根付くものではないという印象を受ける。特に,ドコモと同じW-CDMA方式で,基地局を一から作り直すJ-フォンは,スタート時に苦しむ可能性があるだろう。
逆に安心して見ていられるのはKDDIだ。CDMA2000 1xは,言ってみればcdmaOneのバージョンアップ版。端末も基地局も下位互換性を持つ(2001年7月の記事参照)。
384Kbpsという速度を実現するためにも,また周波数を有効利用するためにも,ドコモとJ-フォンは多大な投資をして,さらに新技術の安定化に心を砕かなくてはならない。一方KDDIは,既に海外でも採用実績のある方式を用い,比較的低コストで3Gサービスを開始できる。
端末のラインナップでも,KDDIは有利だろう。CDMA2000 1xを実現するチップセットはcdmaOneとピン互換といわれており,端末への実装が容易。全く新しい方式であるJ-フォンやドコモのW-CDMA端末では,短いバッテリー駆動時間など端末側でも開発に苦しんでいる。
実際,J-フォンでも「当初の端末はシンプルなものになるだろう」と,最初期は実験的な意味合いが強いことを隠さない(1月16日の記事参照)。
データ転送速度が高速化する3Gでは,その速度を活かしたアプリケーションを提供できるかどうかも着目点の1つ。
この点に関しても,KDDIは既に“次世代サービス”として位置づけられる「GPSケータイ」「ムービーケータイ」を発売済み(2001年11月の記事参照)。「インフラとサービスは別物」(KDDI)とし,CDMA2000 1xでは新サービスを投入するのではなく,現在の“次世代サービス”の機能向上を図っていく。
その動画配信サービス「ezmovie」は,柔軟な仕様と端末の戦略的な低価格もあって好調に進んでいるようだ(1月21日の記事参照)。それを引き継ぐCDMA2000 1x端末は,例えばFOMAのiモーションに比べるといいスタートが見込まれる。
クアルコムジャパンの松本社長が言う通り,「KDDIのこの3年間の厳しさが果実となって出てくるのは来年,再来年」ということなのだろうか(2001年10月の記事参照)。第3世代に関しては,“KDDIに注目”といえそうだ。
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[斎藤健二,ITmedia]
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