Mobile:NEWS 2002年9月4日 02:47 AM 更新

カジュアルCLIE「PEG-SJ30」〜ファーストインプレッション(3/3)


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クレードルは付属せず、充電やHotSyncはケーブルで

 SJ30にはクレードルが付属せず、替わりに「USB接続ケーブル」「電源ケーブル&ACアダプタ」「USB&電源コネクタ」が提供される。これらを使ってPCとの接続や充電をすることになる。


SJ30のパッケージ内容。左上がUSB接続ケーブル、右上が電源ケーブルとACアダプタ、中央に見えるのがUSB&電源コネクタ


USB&電源コネクタにUSB接続ケーブル(左)やACケーブル(右)をつなぎ、HotSyncや充電を行う


電源ケーブルを固定するためのカプラも同梱される

 なお、クレードルはTシリーズのものをそのまま使うことができる。これはすでにACアダプタとセット(PEGA-60K)で別売りされているほか、クレードルだけのパッケージ(PEGA-UC50)も発売される。クレードルだけ欲しい人は後者を購入すればいい。価格は5000円前後になる見込みだ。


SJ30でクレードルを使うには別売りの機器を購入しなければならない

 SJ30はTシリーズ用の周辺機器をそのまま使うことができる。Palm OS 4搭載CLIEで使えるカメラ/Bluetooth/GPSモジュールといったものはもちろん、モバイルコミュニケーションアダプタ(PEGA-MA15)やオーディオアダプタ(PEGA-SA10)、バッテリーアダプタ(PEGA-BC10)なども流用できる。

 Tシリーズ用の通信アダプタ(PEGA-CF61)も使えるのだが、ちょっと問題もある。SJ30のほうが縦の長さが短いので、通信アダプタ側のロック用のツメが引っかからないのだ(下の写真の赤丸部)。SJ30のパッケージに同梱されるパーツ(上のパッケージ写真の中の右下にあるもの)を使ってしっかりとシリアル端子を固定する必要がある。

 当然ながら通信アダプタが縦にはみ出した格好で使うことになる。これでは見栄えがよくないし、せっかくコンパクトになった本体の価値が薄れてしまう。既に持っているユーザーにはいいが、これから新たに機器を揃えようと考えているユーザーはあまりの不格好さに購入をためらってしまいそうだ。


周辺機器の売れ筋である通信アダプタもTシリーズのものが流用できる


そのままだと通信アダプタのつめがひっかからない


そこでSJ30の本体パッケージに同梱されているパーツを使って本体と通信アダプタを固定する


通信アダプタは縦に長いTシリーズ用。お世辞にもかっこいいとはいえない。このようなスタイルでSJ30を使えというのはソニーらしくないと筆者は感じた

DSP/FM音源/バイブレーション機能以外はPEG-T650C相当のソフトウェア

 システムにはPalm OS 4.1が採用されている。次期Palm OSであるPalm OS 5.0を搭載した機種は今回は見送られた。

 アプリケーションは、基本的にはPEG-T650Cと同等。DSPやFM音源、バイブレーション機能を使って進化した部分はすべてなくなっている。PictureGear PocketのJPEG対応やPhotoStandのカレンダー表示がなくなり、またSoundUtilityは最初から入っていない。


SJ30のシステム画面

 ただしSJ30から加わった新アプリもある。

 電子ブックビューワ「Pook」と「Pook用お試しコンテンツ(3点)」は、盛り上がりを見せ始めた電子ブック関連のコンテンツのさらなる発展を狙ったもの。

 そしてSJ30のエンタテインメント性をアピールするため3つのゲーム(Bump Atttack Pinball/ZANAC/PSol Lite)が付属CD-ROMに収録されている。これらはシェアウェアのゲームだが、ライセンスフィー支払い済みのもの(ただしSJ30以外では動作しない)なので、その分お得だ。

 また、既に配布されている「Kinoma Player」や、Navin' You専用マップ3に対応した「Navin' You Pocket」もCD-ROMの中に入っている。


新たに同梱された「Pook」

玄人Palmデバイスユーザーも満足できるSJ30

 SJ30はシンプルな構成のPalmデバイスだ。ジョグダイヤル、メモリースティックスロット、ハイレゾ液晶といったCLIEの基本機能を備えながら、無駄をうまく省いた製品だ。

 ソニーではPDA初心者をターゲットにしているが、SJ30を買いたくなる第1のユーザー層は、案外「玄人Palmデバイスユーザー」なのではないかと筆者は感じた。これまで「CLIEはゴテゴテと機能がついてて嫌だ」とシンプルな構成を望んでいたユーザーも、これなら引き込むことができるだろう。

 また、買いやすい価格、ゲームや電子ブックなどのコンテンツ、PalmやPDAを使ったことのないユーザーにも興味を抱かせるであろう愛嬌のあるデザインは、ソニーがターゲットとするPDA初心者にも受け入れられやすいだろう。

 SJ30はPDA Style価格で2万9800円。兄貴分にあたるT650Cが3万9800円であることを考えると、いくつかの機能が省かれたとしても妥当な価格設定であるといえよう。

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[濱田宏貴, ITmedia]

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