「504iシリーズ」を大予想！──どうなるカメラ？（2/2）

【国内記事】

2002年1月28日更新

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• カメラ搭載

　J-フォンがカメラ内蔵の“写メール”端末で人気を博したのはご存じの通り。しかし，ドコモはそれほどカメラには乗り気ではないようだ。「カメラはFOMAのビジュアルタイプで十分」（ドコモの立川敬二社長）という話や，「（カメラは流行の）ピークを過ぎているので，それがマーケットを加速させるほどのインパクトはないのではないか」（ドコモの津田志郎副社長）という発言など，シリーズ標準機能としての搭載は少々望み薄。ただし，開発を進めているという話もあり，1機種または数機種登場する可能性は高い。

• メールの選択受信機能

　“迷惑メール”への対策として，題名だけを見て本文を受信するかどうかを選べる「選択受信機能」の採用をドコモは予定している。ただし，時期は「2003年の春頃」としており，504iには間に合わないようだ（2001年11月の記事参照）。

• GPS機能

　“GPSケータイ”という愛称で，C3000シリーズ，C5000シリーズにGPS機能を標準搭載したKDDI。しかし，504iにGPS機能が標準搭載される可能性はほぼない。GPSケータイのGPS機能は，KDDIのcdmaOne端末が標準的に採用しているQualcommのベースバンドチップに搭載された「gpsOne」という機能だ（2001年4月の記事参照）。この機能はcdmaOneネットワークとも密接に関わっており，ほかのネットワークで同様の機能を実現するのはコスト的にも大変。ただし，NECは携帯電話向けのGPSデバイスを開発しており（2001年1月の記事参照），こちらはKDDI以外のキャリア向けの端末に採用されてくると思われる。

どの機能をつけて，どの機能を省くのか

　「今年からは，“何を出して，何を出さないか”の選択が勝負になる」 。ドコモのiモード企画部長，夏野剛氏がこう語る通り（1月11日の記事参照），“何でも機能を増やせばいい”という時代は終わったのかもしれない。

　第3世代携帯電話は別として，全国で利用できる端末のサービスを比べると，3キャリアの端末の機能は大きく異なる。

キャリア	機能
ドコモ	−
J-フォン	カメラ，メモリカード
KDDI	GPS，ムービー
ツーカー	チャット

　各キャリア共にJavaについては高機能化を重ね，一般Javaアプリケーションも利用できる環境を整えてきている。通信速度に関しても高速化を果たす。日本語入力機能についても，予測変換などを各社盛り込み，強化に努めている。

　逆にカメラや動画，GPSといった機能については大きく差がついた。並べてみると，ドコモの端末にはとくに“これ”と謳えるような標準機能が見あたらない。

　とはいえ，カメラやGPS，動画といった機能は，専用の部品を搭載して実現する場合が多く，端末コストに直接影響する部分。通信キャリアとしても，高機能化を続けて端末コストがふくらむのはうれしい話ではない。

　各キャリアは，これまで3万円程度の販売補助金を出して，端末の実売価格を1万〜3万円程度に保っていた。しかし，今後は補助金も削減の方向にある。

　従来は，高機能な端末でもシンプルな端末でも，実売価格はさほど変わらなかった。今後は，機能に見合った値段で販売されるようになるだろう。自分が本当に必要としている機能は何なのか。それを見極めた上で端末を購入する時代が訪れるようだ。

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[九条誠二，ITmedia]

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