Mobile Weekly Top10:
iモード,海外進出の行く末は……

未だに発表されない「504i」関連記事を抑えて,アクセスランキングトップを飾ったのはドイツでのiモードの記事。ドコモの海外展開への期待は高まるが……。

【国内記事】 2002年5月7日更新

Weekly Mobile Top10 4月25日〜5月1日
1位 ドイツでiモードは売れていない?──「n21i」を現地調査
2位 iモードスタイル,「504i」5機種の写真をスクープ
3位 クアルコムは富士の樹海で試していた──電子コンパス付きGPSケータイ
4位 みんなそろそろ“504i”が気になってきた
5位 AirH"対応音声端末第3弾,三洋「RZ-J700」登場
6位 「504iシリーズ」を大予想!──どうなるカメラ?
7位 Mobile Weekly Top10:気になる「504i」の発売日
8位 J-フォン,第3世代携帯の本格サービスを12月に延期
9位 ドコモのホットスポットサービス,試してみました
10位 ドコモのカメラ付き端末は「251i」?

 「今日発表か,明日発表か……」──504iの騒ぎが盛り上がる中,先週のアクセスランキングでは「ドイツのiモード」についての記事がトップを取った。

 ただし,海外でのiモード展開は,既に香港のハチソン テレフォンカンパニー(HTCL)が2000年5月に開始しており,初めてというわけではない。

場所通信オペレータiモード開始予定
香港HTCL2000年5月開始
ドイツE-Plus(KPN-Mグループ)2002年4月開始
北米AT&T-W2002年4月開始
オランダKPNモバイルNL2002年4月開始
ベルギーKPNオレンジ2002年6月予定
イギリスH3GUK3G上でサービス予定。3Gは2002年後半予定
台湾KGT2002年中頃

 3Gそしてiモードは,携帯キャリア,携帯端末メーカー,コンテンツプロバイダが海外進出する上でのパスポートとなるもの。「ドコモがiモードを海外に展開すれば,それについて行くことで海外進出できる」──そう語るコンテンツプロバイダは多い。

 しかし,サービス開始から2年が経とうとしている香港などからも“iモード大成功”のニュースはあまり伝わってこない。今回のドイツのように,まだまだ立ち上がるには時間がかかると感じられる地域がほとんどのようだ。

 ドコモはiモードおよび第3世代携帯電話の海外展開に当たり,現地の通信オペレータに少額出資を行っているが,こちらも多分にリスクを抱えている。4月頭には,海外投資先の株式評価損が拡大し,上場以来初の赤字転落となったのも記憶に新しい(4月4日の記事参照)。

 また,失速気味のFOMAに象徴されるように,第3世代携帯電話も,現状のところ順調とはとても言い難い。海外でも第3世代携帯電話サービスの開始を延期する通信オペレータが続出しており,ドコモの海外進出は苦難が続きそうだ。

 それでも,既に7000万契約を突破した日本国内では,早晩需要が頭打ちになるのは目に見えている(4月9日の記事参照)。

 ドコモのみならず各通信キャリアは,増大するデータ需要に特化することで,通話をしない携帯電話の需要がまだまだあると見込んでいるが(2001年12月の記事参照),どうしても高コストにならざるを得ないのが携帯電話だ。データに特化することで復活を果たしつつあるDDIポケットのPHSや,爆発的な普及が予測される無線LANに対して,どこまで携帯電話ならではのメリットを訴求できるかは今後の課題。

 やはり今後も拡大を続けていくには,海外進出は必ず果たさなければいけない試練だろう。ドコモの今後の施策に期待したい。

関連記事
▼ ドコモ,赤字転落へ
▼ iモードの利用シーンはどこまで広がる?──セガと提携
▼ iモードは海外でもヒットする――ドコモ取締役,榎氏
▼ 次のターゲットは“通話をしない電話”──2002年,cdmaOneの狙い

[斎藤健二,ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.



モバイルショップ

最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
第3世代インテルCoreプロセッサー搭載PC ドスパラはスピード出荷でお届けします!!

最新スペック搭載ゲームパソコン
高性能でゲームが快適なのは
ドスパラゲームパソコンガレリア!