タブレットの本家、ワコムのお絵かきソフト「おえかきくらぶキッズ」多くのタブレットPCに技術供与を行っているタブレットの本家、ワコムが子供向けにお絵かきソフト「おえかきくらぶキッズ」を発売している。子供向けとはいえ豊富なペンが用意され、写真を読み込んで絵を描き込んだり印刷もできる高機能なソフトだ。もちろん筆圧も感知する。その使い勝手はどんなものか、インプレッションをお届けしよう。子供に紙とペンを与えると、いつまでも飽くことなく「いたずら書き」に熱中する。「おえかきくらぶキッズ」は、簡単に言えば紙とペンの環境をそのままタブレットPCに置き換えたようなソフトだ。書くための素材として、豊富なペンのほかスタンプや文字の入力も用意されている。インタフェースはわかりやすくまとめられ、子供でも直感で使うことができそうだ。 発売元はタブレットに高い実績を持ち、多くのタブレットPCにも技術供与を行っているワコムで、 株式会社ワコムアイティ から発売されている。同サイトには30日間の試用が可能な体験版も用意されているので、まずは使ってみることをおすすめしたい。子供向けとはいえ、多くの機能を持つ完成度の高いソフトだ。 「おえかきくらぶキッズ」の画面。左側に画材、上部に操作系のボタンを配置し、子供でも直感で使用できるようになっている(クリックすると拡大します) 画材は画面の左側に用意されており、タブによってペンとスタンプ、文字を切り替えられる。ペンにはえんぴつやサインペン、クレヨンから水彩、油絵、エアブラシなど14種類があり、下部で太さを設定して使用する。これだけの画材があれば、いたずら書きだけでなく手の込んだ「作品」も作成できそうだ。筆圧を感知するため、水彩などの微妙な濃淡も表現できる。 新規ページという概念はなく、画面左上にあるページの左右ボタンで次のページを開いていく。昔懐かしいお絵かき帳、あるいはスケッチブックの感覚だ。 ペンのタブには14種類の画材と消しゴムが用意され、ボタンをタップすることで切り替えられる。それぞれ線の太さは「ほそい」「ふつう」「ふとい」の3種類が選べる(クリックすると拡大します) 背景は紙の色ということで、デフォルトでは白になっている。しかし「はいけい」ボタンをタップすることでキャンバスや画用紙、柄の付いた紙などを選択できる。背景は30種類用意されており、父の日や母の日、クリスマスなどのカードを作成できるテンプレートも用意されている。 また、「ファイルからよむ」を選択することで画像ファイルを背景として読み込むことも可能だ。「よみこみ」というボタンもあり、ここから画像ファイルを読み込むこともできるが、「よみこみ」で読み込んだ画像は消しゴムツールを使うと消えてしまう。目的に合わせて読み込み方法を選ぶといいだろう。 「はいけい」を選択すると、30種類の絵柄から背景を選択できる。キャンバスや画用紙といった素材から、父の日や母の日といったカード作成用のテンプレートのほか「ぬりえ」も用意されている(クリックすると拡大します) 画材の色は右上にあるパレットから選択する。「PAL」をクリックするとカラーパレットが表示され、好きな色を選ぶことができる。パレットはWindows標準のもので、作成した色が保存されていくので新しい色を呼び出すことも簡単だ。失敗した場合は消しゴムのほか「ひとつもどる」や「けす」ボタンで修正できる。「ひとつもどる」は操作で、直前の状態に戻すことのみ可能だ。「けす」は画面全体を消去する。 色の選択は、画面右側上部のパレットから選択するが、「PAL」ボタンをタップすることでWindows標準のカラーパレットを表示できる(クリックすると拡大します) 「スタンプ」タブには52種類のスタンプが用意されている。絵柄と色を選択することで、ぺたぺたとスタンプのように絵柄を貼っていける。スタンプの大きさも3種類から選べる。また「もじ」のタブを選択するとカーソルが「I」の形になり、タップした場所に文字を入力できる。「ひらがな」「カタカナ」「えいすう」が用意されているので、グリーティングカード系の背景を選べば、簡単にオリジナルカードを作成できる。 「スタンプ」や「もじ」を選択すると、好きな場所にスタンプや文字を入力できる。背景と組み合わせることで、グリーティングカードを作成することも可能だ(クリックすると拡大します) 「おわる」ボタンをタップすると、自動的に内容が保存されて終了する。「ほぞん」ボタンでは、表示しているページのみが画像ファイルとして保存される。複数のページを保存する際には「ほぞん」の作業を繰り返すことになる。 子供向けのソフトということで、「チャイルドロック機能」も用意されている。「Control」キーと「L」キーを同時に押すことで、印刷機能や終了、ファイルの保存、読み込みなどの機能を制限できる。 どんなにいたずら書きをさせても紙を無駄にすることがないし、画材で手や机、床などが汚れることもない。デジカメで撮影した写真を読み込ませてコメントを入れれば絵日記にもなる。大人が使っても十分楽しめるソフトだが、やはり子供に使わせてあげたいソフトだ。 [吉澤亨史, ITmedia ] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. FeaturesPICK UP
ベールを脱いだ“Origami”、MicrosoftとIntelがOrigamiことUMPCを披露
“Origami”命名者らが明かすUltra-Mobile PC構想
1キロを切る超小型・軽量のコンバーチブル型タブレットPC──富士通「FMV LIFEBOOK P8210」
これが“ThinkPad”クオリティのタブレットPCだ──レノボ・ジャパン「ThinkPad X41 Tablet」
デジタルクリエイター教育におけるTabletPCの可能性──デジタルハリウッド杉山学長インタビュー
サラリーマンのためのタブレットPC使いこなしガイド 第1回:OneNoteの登場でタブレットPCがいっそう身近に(1)
マイクロソフト、次世代TabletPCのコンセプトモデルを初披露
TabletPCの現在、そして未来を語る──モバイルプラットフォーム事業部GMインタビュー
ペンオペレーションでモバイルAVノートの魅力が変わる──富士通「FMV-BIBLO LOOX P70R」
タブレットPCのプレゼンは、なぜ琴線を揺さぶることができるのか?
コンバーチブル型を採用した企業ユースのメインストリームモデル──日本HP 「HP Compaq tc4200 Tablet PC」
オフィスを狙った本格仕様の2スピンドルコンバーチブル型タブレットPC──富士通「FMV LIFEBOOK T8210」
TabletPCでペーパーレス化や広告イメージの具体化・共有化を実現
タブレットPC・ガールの旅日記Vol.8「東京ベイエリアに行きました」 |