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【国内記事】 | 2002年3月22日更新 |
先週のアクセスランキングトップを飾ったのは,GPSケータイ向けコンテンツ「トータルナビ」の記事。位置情報に関する世間の期待がうかがえる。
位置情報の利用は,ケータイの次世代コンテンツとして期待されている。そこで一歩抜き出ているのが,「GPSケータイ」を展開するKDDIだ。
発売後,約3カ月経った3月11日の時点で,「GPSケータイ(ムービーケータイ含む)は42万人以上のお客様に使ってもらっている」とKDDIの小野寺正社長は語る。
NTTドコモのiモードやJ-フォンのJ-スカイでも位置情報の利用は可能。ただし,精度の面ではGPSケータイに大きく劣る。基地局からの位置情報を利用しているためだ。
KDDIのgpsケータイでは,gpsOne(2001年4月の記事参照)を使い,「平均で8メートル」という精度を実現。松下製の新端末「C3003P」では電子コンパスを内蔵し,位置だけでなく向きも測定できるようになる。
ただしGPSケータイでは,まだ試行錯誤している部分もあるようだ。
例えば,位置情報の仕様の一般公開について。J-フォンがJ-スカイの位置情報仕様を公開したのに続き(1月15日の記事参照),ドコモも同社の位置情報サービス「iエリア」に関して仕様を公開した(2月22日の記事参照)。
KDDIもGPS機能を使わない簡易位置情報の取得に関しては,一般コンテンツからでも可能だが(auのページ参照),gpsOneを使った高精度の位置情報の仕様は公開されていない。
また,位置情報のやりとりが基本的には,“端末からサーバへ”という一方通行であることも今後の課題の1つだ。現在のところ,位置の測位(現在位置を測定すること)は端末側から明示的に行う必要がある。つまり,ユーザーの位置をサーバやほかの端末からチェックするのは非常に難しい。
特殊な例として,セコムの現場急行サービス「ココセコムEZ」では,Webページ上からGPSケータイを持ったユーザーの位置をチェックできるサービスが提供されている。ただし,ほかの場合ではサーバからGPSケータイに対して位置情報をリクエストすることはできない。
サーバからユーザーの位置をリクエストするという機能は,業務用システムで最も効果を発揮する。例えばドライバーの運行管理システムを独自に開発しているトラボックスでは,GPSケータイを使った物流業務支援アプリケーションを試験中。ドライバーにGPSケータイを持たせてサーバで位置を把握し,荷受け注文などに対して,最も近くのドライバーを向かわせることを可能にしている。
このようなシステムでは,サーバが自動的に位置情報を取得する必要がある。ドライバーは「30分おきに位置を測位してメールでサーバに送ってくれ」と言われたらたまらない。
サーバからリクエストできないため,トラボックスのシステムでは,Javaアプリケーションを使っているという。GPSケータイ上ではJavaアプリケーションが常時起動しており,一定時間ごとに位置を測位,サーバに情報を送信している。Javaが動き続けるため「バッテリーでの動作時間は4〜5時間程度。常に自動車から電源を取らないと使えない」(トラボックス)。
同様の位置の確認が,さまざまな形で利用できれば,これまで以上に多彩なサービスが実現できる。高精度な位置情報に基づいたEメールによる情報提供さえ可能だろう。
位置情報を使ったコンテンツはまだ立ち上がったばかり。各種機能を公開し,一般に利用できるようにすることで,さらに有用なコンテンツの登場が期待できるのではないだろうか。
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[斎藤健二,ITmedia]
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